石川淳評論選 (ちくま文庫 い 24-6 石川淳コレクション 3)
石川淳評論選 (ちくま文庫 い 24-6 石川淳コレクション 3) / 感想・レビュー
みつ
かなりは中公文庫の「文学大概」その他で読んだもの。小説を書くという行為について述べた冒頭3編と太宰、安吾、荷風それぞれの死に際して寄せた文がいかにも石川らしい読み応え。太宰の自死をもったいないと嘆き、破滅的なエネルギーを放って逝った安吾を晴々とした眼差しで送ったのに対し、荷風の79歳の死とそれに先立つ戦後の10数年に対する筆は苛烈を極める。「80歳にみたぬ若さにしては早老」と断ずるのはこれからの自分への決意表明にも見える。それゆえか80歳を超えてエネルギー渦巻く「狂風記」「六道遊行」を世に放つことになる。
2021/01/30
アレ
「太宰昇天」よかった
2011/02/19
ねぎとろ
永井荷風への苛烈な追悼文「敗荷落日」が白眉。
2008/07/25
gkmond
ようやく読み終わった。ほかの本に収録されていて読んでいたものも結構あった。初読だったなかでは天明狂歌関係の話が興味を煽られたかなあ。今読むと(自称していたから知っていたんだけど)女性蔑視な表現が結構多くてげんなりするな。好きな作家なんだけど、その点が辛い。
2019/04/30
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