戦後少女マンガ史 (ちくま文庫 よ 19-1)
戦後少女マンガ史 (ちくま文庫 よ 19-1) / 感想・レビュー
ほたぴょん
労作である。ただの労作ではない、大労作だと思う。たとえば24年組を「新しい」と言うとき、それまでの少女マンガと比べてどこがどう新しかったのか、それはきっと本書がなかったら明文化できなかったのではないか。米沢さんのマンガへの愛がはしばしからにじみ出ているようだ。
2011/03/07
progressione
図書館で偶然発見。自分が生まれる前のものばかりでとても新鮮でした。変遷がとても分かりやすかった。『トーマの心臓』読んでみたいなぁ…
2011/12/12
よしだ まさし
米沢嘉博『戦後少女マンガ史』ちくま文庫を読了。 とてつもない労作である。タイトルに「戦後」の文字があるが、本書は戦前の少女小説についた叙情画、挿絵から筆を起こし、そこから1980年までの少女マンガの流れをみごとにまとめてみせる。いったい、どれだけの資料にあたり、どれだけのマンガを読めばこれほどの本が書けるのか、考えるだけで恐ろしくなる。また、その膨大にして多岐にわたるデータを、どうやればひとつの流れとしてまとめることができるのか、これまた想像するだに恐ろしい。自分であれば、その膨大なデータを前にして、た
2014/09/13
moyo
再読。
2012/03/28
kouki_0524
この本は80年代前半に刊行されているので、扱っている作品も当然その年代までのものになる。90年代以降の少女マンガは、男性読者も格段に増え、マイノリティとして扱うことが適切でなくなっているが、その代わり、少年マンガと比較しての少女マンガの特質は薄くなっているように思われ、垣根が低くなっているように感じる。その主観的な感覚が正しいのかどうか、米沢さんの書物で確かめたかったが、それももうかなわぬことである。唯一思われる少女マンガの研究書。大切に繰り返し読みたい。
2011/09/27
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