柳田國男集: 幽冥談 (ちくま文庫 ふ 36-6 文豪怪談傑作選)
柳田國男集: 幽冥談 (ちくま文庫 ふ 36-6 文豪怪談傑作選) / 感想・レビュー
藤月はな(灯れ松明の火)
民俗学のオーソドックスでもある『遠野物語』や『一目小僧』、怪談研究や憑物などの言及がぎゅっと詰まった作品集。今でも読みやすいが、歴史考証と絡めて研究しようとすると時系列が無茶苦茶なのと時々、感情的な文が表れているので資料としては使いにくい所が難点。
2013/10/26
るすみら
頭を「今、ココ。」からちょっと旅立たせるのに良い一冊。遠野物語、怪談の研究、魂のゆくえ など、特に柳田好きでなくても、どこかでその一部を目にするような文章から、初めて読む文章も収めてあって良かった。1875年生まれの著者が、今読んでも古さを感じさせない文章を書いているのが、凄いなあと思う。彼は民俗学者としては、功罪両面を持つと思う。でもやっぱり面白い文章を残してくれた気になる人。それにしても、ちくま文庫の柳田國男全集、もっと手に入れやすい状況だとうれしいなあ。表紙の金井田英津子さんの版画も印象に残る。
2009/11/19
白狐
図書館の本。遠野物語は持っているので,他のものを読んだ。文庫初収録の「怪談の研究」は他のと比べて短かったが,柳田國男の思っていることが章に分かれて書かれていた。私の住んでいる地域のこともあり身近に感じた。特に興味深かったのは「一目小僧」。本当に様々な所から話を引っ張ってきているのだなぁと驚いた。
2018/05/30
のれん
民俗学の始祖と言われている方だが、科学的検証というのは井上円了の領分であり、柳田は「不可思議」が実在し、それを探求する立場であったそうだ。 この世ならざるもの、日本であって日本人でないもの……話や単語などから日本を知ろうとする。 私見だが、ここまで浪漫(こう言っていいのか分からないけど)を求める人とは思わなかった。まさに文学者。
2018/04/24
へんかんへん
幽冥談
2016/09/17
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