回転ドアは、順番に (ちくま文庫 ほ 20-1)
回転ドアは、順番に (ちくま文庫 ほ 20-1) / 感想・レビュー
❁かな❁
お気に入りのほむほむと東直子さんの恋愛詩歌往復書簡*男女の出会いから描かれていく。お二人のとても個性的で繊細な短歌のやり取りが素敵です!印象的な歌も沢山ありました!10章に分かれていて私は「SHOCK RESISTANT」の章がお気に入り♡その中で「冷蔵庫の扉を細く開けたままスリッパのまま抱き合う夜は」好みでした♪文庫化にあたり各章毎に自作解説があり、より深くわかります*やっぱりお二人の感性、表現とても大好き♡出会いから丁寧に描かれていて可愛かったり切なかったりしてウルウルでした(இдஇ; )お気に入り♡
2016/01/09
ヴェネツィア
かつて、上代の日本には相聞歌があり、それは男女が歌を詠みかわすことで互いに愛の想いを伝えあうものであった。また、歌垣というものがあり、そこには若い男女が集い、交互に掛け合いで求愛の歌を歌った。現在、歌を詠む行為は極めて個的なものとなった。それは何よりも作品に個性が求められるからだ。本書は、そうした中に登場した軽やかな相聞歌の試みである。メールで、というところが何とも今様なのであるが。個々の短歌に歌人名が付されていないのも彼らの心意気を示すようだ。互いの歌に触発されて生まれる歌。古くて、そして新しい試みだ。
2013/02/28
masa@レビューお休み中
はじめの、ぎこちないやりとりが嘘のように気がつくと恋人たちの物語を観ているような不思議な感覚になってしまうのだ。詩集ではなく、涙あり、笑いありの恋愛映画を観ているような気持ちにさせられる。じれったいほどに、甘く淡い二人の出会いからはじまり、はちきれんばかりのときめきと、青臭さが入り混じった、はじめてのデート。そして、その後も二人の恋路は続く。恋人となり、同棲をし、プロポーズをして…。そうやって、ひとつずつプロセスを踏んでいく過程が面白いほど見えてしまう。写真も、挿し絵もなく、ただ文字しかないというのに…。
2013/10/17
しいたけ
問答歌で綴る恋の春夏秋冬・起承転結。見てはいけないところまで見てしまったような、恥ずかしさと切なさがある。跳ねたり、たゆたったり、ぶつかったり、海にとけたり。音のリズムは変幻自在に速度を変える。たっぷりある行間に、読み手を引きずり込む罠が隠されていた。喜んで罠に落ちる。
2018/01/31
コットン
初短歌本。東直子さん:『たくさんの光の中で会えたこと ハロー ハロー 声おくります』真っ暗な中~一筋の光からシネマの世界が体にしみ込んでくる~映画好きなら誰でも知っているワクワクする感覚をたくさん味わった感があり素敵な短歌! 穂村弘さん:男の子あるあるの『相撲取りの手形に てのひら当てながらサイダー頼む夏の食堂』がいい。でも一番いいのは解説者と同じ意見です。
2013/02/04
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