生き地獄天国: 雨宮処凛自伝 (ちくま文庫 あ 41-1)
生き地獄天国: 雨宮処凛自伝 (ちくま文庫 あ 41-1) / 感想・レビュー
みゃーこ
きっついい。生き地獄…。彼女のシンポジウムで向い合せでご飯を食べたことがあるけれども…非常に人見知りの虚勢を張っているという印象を受けたが、このような過去と「女の子嫌い」ということを鑑みると「もっともだ」という気がする。全身から発している負のオーラを生きるために転じようとするエネルギーは優しさにも似た痛々しさを感じさせる。神経質で壊れそうな魂の結晶は見る者をその世界観に引き付ける。
2012/12/27
yori
★★★★☆ 自分の知らない世界の事が書かれていたので興味深く読んでいた。が、途中からもう勘弁してくれ!という気になってくる。追っかけ、右翼、北朝鮮などなど、自分の居場所はここだ、と思いこんだらその活動にのめり込む。しかし、少し経つと、やっぱりこんなことがしたいのではない、と別の活動へ。自分の気持ちを発散させたいだけで信念が無い感じ。。フリーター問題にも取り組んでいるが、その活動もやっぱり違った、などと止めてしまうのではないかと思ってしまう。
2011/05/25
風美
読後は、道端で恐ろしい量の荷物を抱えながら必死に歩いている人を見かけたような気持ちになりました。 荷物の中身を少し覗かせてもらえる本です。それにしても生き辛そうでこちらまで辛くなる。
2020/02/04
しば
緩慢な自殺。あらゆる思考感情を揺さぶってきた。血の滴る書物、生きている書物。
2014/11/02
左手爆弾
壮絶な人生というのはこういうのを言うのだろうか。もちろん、彼女は戦争や政変によって家族と引き裂かれたり・・・などという意味でのドラマチックな人生を送っているわけではない。むしろ人生の中で必ずすれ違ったことのあるような、ほんの少しだけ「うまく生きられない」、そういう生き方である。今彼女が関わっているプレカリアート運動も、そのようなものであって、上から目線での「社会的弱者の支援」ではない。右翼運動にはまっていく有様や、そこから抜け出して「自由」を手にするまでの描写は本当に素晴らしい。自分を考えるための一冊。
2012/03/22
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