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ちくま日本文学005 幸田文 (ちくま文庫)

ちくま日本文学005 幸田文 (ちくま文庫)

ちくま日本文学005 幸田文 (ちくま文庫)

作家
幸田文
出版社
筑摩書房
発売日
2007-11-20
ISBN
9784480425058
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ちくま日本文学005 幸田文 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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藤月はな(灯れ松明の火)

文豪、幸田露伴の娘としてレッテルを貼られるも堂々として生きていた幸田文。どうも身が入らない夫の代りに働く姿は、気風の良い姐さんである。しかし、彼女の凛とした佇まいになるまでは、気性の他に女性としては遣りきれない、壮絶な経験もあった。「みそっかす」で明かされる家庭内に絶句。しかし、森先生みたいに彼女を「ままっこ」としても腫れ者扱いしてくれない人がいてくれて良かった・・・。それにしても幸田露伴って家庭では、自分の事を棚上げする、どうしようもない男なんだなと、現代から見るとそう思ってしまう。

2019/06/14

優希

再読です。自伝的作品が多いですね。キリッとした文章に惹かれます。壮絶な人生を歩んできたという印象を受けました。「家族」が愛しくなるような随筆だと思います。

2023/11/10

優希

自伝的な作品が多い印象です。キリッとした硬質な文章は父親譲りでしょうか。

2022/02/11

ころこ

実はかなり昔にたまたま読んだ文章の印象が残っている作家で、確かに露伴がいてはじめて成立する文章はありますが、文章の独特の呼吸、描写する細部の順番の妙、人間関係の機微を間によって伝える技術、特に父の文語に対する無意識が視覚的に表現されているエクリチュールとしてのひらがなの使い方が絶妙で、評価されて良い作家だと思います。

2022/06/02

弥勒

幸田文の文章は情緒に満ちており、彼女の体験が眼前に現れるようであった。雪が降るのを「おとぎばなし的にふしぎな現れかたで雪は降りてくる」と、書いており優しい感じがする。それは、漢字を意識的に使わないところからもうかがえる。また、「髪」は継母との思い出のようなものを書いているが、すごく心に残った。「黒い裾」・「みそっかす」はもう読む手が止まらなかった。彼女の幼少期の記述が鮮明なのがすごく不思議な気持ちになったが、思い出の一つ一つを大事に生きてきたのだな、と羨ましく思った。

2015/06/17

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