ちくま日本文学006 寺山修司 (ちくま文庫)
ちくま日本文学006 寺山修司 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
優希
寺山修司というと即連想するのが『毛皮のマリー』です。それしか知らなかったというのもありますが。なので、色々な作品に触れられて興味深い1冊でした。
2022/03/18
海恵 ふきる
個人的に母親への屈折した凄惨な愛がテーマになっている作品(押見修造『血の轍』etc.)が好きなので、本書のセレクトはわりに刺さった。戯曲《毛皮のマリー》の妖しい面白さには驚いた。寺山自身はひどく気に入らなかったようだが『長篇叙情詩 李庚順』も好き。寺山の魅力は、いま目の前で語られている物語が、インチキか真か咄嗟には判断しえないところにあると思う。エッセイでさえ油断はできない。寺山の美学は、真実をそのまま語ることにはなかったのだ。
2022/05/30
A.T
寺山修司ダイジェスト。毎度読むたびに引っかかる箇所が違う。今回は「歴史抄」と題したエッセイ。寺山修司は歴史嫌いの地理好きを公言しているのに、作風がレトロなイメージなのは何故なのかと気になっていた。同時代の異次元性、シュールとリアルがグルっと瞬時に入れ替わる変幻、常に今現時点のどっちに転ぶか?を観察する、体験する、居合わせることのスリルの切っ先を鋭くする、振幅の振り幅を広げた結果なのだろうかー。
2016/12/11
愁
なんとなく買って積んで有りましたがこれまたなんとなく読み始めると…面白い!自分の肌に合う感じ!各作品からのベスト選集なのが良かったのか、ある程度全体像が見える構成で自分の興味のある作品も見えてきました。この人はやっぱり「異人」なんでしょうね。
2018/11/01
jima
短編、詩、短歌など。特に昭和43年の作品「誰か故郷を想はざる」が心に残る。
2023/11/26
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