つげ義春コレクション 四つの犯罪/七つの墓場 (ちくま文庫 つ-14-7 つげ義春コレクション)
つげ義春コレクション 四つの犯罪/七つの墓場 (ちくま文庫 つ-14-7 つげ義春コレクション) / 感想・レビュー
あたびー
作者十代終わりからの貸本作品。ここにすでに温泉場が出てくることに驚く。「四つの犯罪」は温泉場で顔見知りになった人々が自らの犯罪(想像を含む)を告白し合うという枠付き物語。その他「七つの墓場」「うぐいすの鳴く夜」にも温泉場が登場する。どこかで見たトリックが使われていたり、意図するところがわからないものなどあるけれども、若描きのエネルギーを感じる。
2022/03/16
アズル
初期の作品集。全集だと、第一巻になります。「ねじ式」や「紅い花」から入ってくると、この作品集は退屈かもしれません。私もちょっと…。「持ってるだけで幸せ」な本ということにしておきます。
2014/01/10
ころっぷ
糊口をしのぐ生きる為の習作だったと言うものの、現代の読者にとってはやはり異質、稚拙な未熟さは在れど退屈するどころか惹き付けられる描写が数え切れない程あった。「おばけ煙突」や「鉄路」など暗く、救われないが後のつげ作品を彷彿とさせる秀作である。
2015/01/14
noname
貸本時代の探偵マンガを集成した巻。絵柄は手塚治虫(ヒゲオヤジを探してみましょう)、ストーリーはポオや江戸川乱歩を髣髴とさせる。だが、どこかつげらしさが感じられるのは、いくつかの舞台が温泉宿になっているのと、子供向けといえど容赦のないシリアスな雰囲気が具わっている故であろう。とりわけサブタイトル「四つの犯罪」は今読んでもなお面白い傑作である。
2009/04/11
キートン
ストーリー自体はよくある話で、作中にでてくるトリックも小学生向けの推理クイズに出てくるようなものがほとんどだけど、それが独特の画で描かれていて、思っていた以上に楽しめた。
2016/03/10
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