ちくま日本文学035 織田作之助 (ちくま文庫)
ちくま日本文学035 織田作之助 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
優希
面白かったです。大阪を舞台にした世界が生き生きとしているように見えました。読みながら、自分も大阪にいるような気分になります。
2022/02/19
優希
再読です。大阪ミナミの愉快な風景が生き生きと活写されているように思いました。明るい世界観にハマります。大阪に行ってみたくなりました。
2023/10/23
里愛乍
『猿飛佐助』が読みたくて購読。本書によると、織田は年少のころから劇作家を志し、ほとんど小説を読まなかったそうである。だからこそこのようなテンポのよい作品が書けたのではないかと思う。ボケとツッコミ、自虐ネタの奔りともいうべきものが存在している。年譜を見れば、昭和20年発表。昨今の小説では、関西弁の台詞は読みにくいからと、あえて標準語で喋らせてる作品も見かけるが、読者からしてみればまったく余計なお世話である。これぞエンタメ小説の元祖ではと確信いたしました次第です。
2018/04/29
A.T
極論だが、オダサクを読まずして大阪ミナミを味わえないだろう。これまで幾度か歩き、飲み、ぶらついたミナミで過ごした時間を反芻するように、令和にもオダサクの描いた男と女が繰り返し生まれて死んでいく…。ミナミには、オダサクに描かれた橋も通りも筋も、あるいは店も残っているのだから。昭和15年の初期代表作「夫婦善哉」から、22年の最後作「可能性の文学」までの短い作家生活にたどった短編、中編、講談、批評を1冊にまとめて読めて非常に重宝な編集。
2023/03/12
還暦院erk
図書館本。精読読了(「夫婦善哉」などは2度読みした)。全作品面白かった!こんなに商品の値段や損得がガッツリ出てくる小説は近代では珍しいのではないか?高等遊民なんていやしない。女達は勿論、駄目男だってペテン師だって一生懸命に生活してる。オダサクが構築した嘘八百小説世界で(←褒めてる)。オチも意外なものが多い。「救いがある」なぁんてまとめると失礼だな。人間の真のしぶとさを実感できる驚きの結末揃いというべきか。「織田作之助=ヒロポン」しか知らなかった過去を恥じたい。全力でおススメ。マイベストは『蛍』。
2015/06/30
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