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春画のからくり (ちくま文庫 た 58-1)

春画のからくり (ちくま文庫 た 58-1)

春画のからくり (ちくま文庫 た 58-1)

作家
田中優子
出版社
筑摩書房
発売日
2009-04-08
ISBN
9784480425898
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春画のからくり (ちくま文庫 た 58-1) / 感想・レビュー

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ケイ

春画展に合わせて読む。展覧会で、真剣に説明書きを読んできたので、ざっと目を通す。絵もほとんど展覧会で見たもので、これらが基本形だろうか。展示を見たときは、そこばかりイヤになると思ったが、なるほど、春画は裸でなく性交を見せるものとは、おそれいった。納得です。 有名な浮世絵画家は、みんなペンネームを持って春画も描いていた。個人的にあまりどぎついものは勘弁したいが、歌麿(ペンネーム不埒茎)の艶っぽい春画と、北斎(鉄棒ぬらぬら)のなまめかしい絵の幾つかには、男女の情感漂い、ひかれるものを感じる

2016/02/11

Yuririn_Monroe

昨日、ちょうど永青文庫の春画展観てきた。春画はただエロティシズムを極めているだけでなく、背景にドラマティックな展開が描かれている点に注目することでエロさから少し遠ざかることもできる。男女の関係性、透明人間的な小人の登場、覗き見、描かれてる小物、アングルなどに着目すると春画の中に入ったような世界観を味わえる。

2015/10/08

ぶんぶん

【図書館】春画が図書館で読めるとは。 法政大学社会学部教授時代の田中優子さんの春画に対しての考察。 春画と着物を結び付けての視点は面白い。 私は「呉服屋」がスポンサーになっているので着物の柄が大事と教わってきた。 それとは違う視点で「隠す」「見せる」の方向から攻める。 ともあれ、春画をこうまでアカデミックに扱ってくれるのが光栄です。 「蚊帳」とか「屏風」、「布団」など障害物があると「交接」部分に目が行く、とは言われてみればその通り。 単なる興味が学術まで昇華した。 田中優子さんありがとう。

2022/08/19

Kouro-hou

春画解説本。モノクロ図版多数。うん、これは猥褻だw 堂々と店で買えてしまう辺りは芸術だw いくつかの雑誌の掲載記事や学会発表内容をまとめたもので、それぞれ「隠す」「見せる」「覗く」の意義を語っている。西洋画と違い春画は複数人で楽しみながら観る性格のものなので、絵の精神性ではなく複数点(アレ、着物の模様、背景小物、他の登場人物など)から世界に入り込む視点が重要だそうな。ふむ。歌麿や鈴木春信の凄さを再確認。逆に北斎はここでは評価が低い。最後の布のテクスタイル論が興味深かったが、ここは図版がないのがとても残念。

2015/11/27

呼戯人

どうしても文章よりは掲載されている春画の方へ眼が行ってしまうなあ。文庫本だから絵が小さいのが難点。春画の本物を見たことがないのが残念。是非一度見てみたい。江戸時代の春画って、ほんとに猥褻だなあ。田中優子さんって、法政大学の総長なんだよね。粋な総長だね。

2015/08/16

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