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太宰治集: 哀蚊 (ちくま文庫 ふ 36-12 文豪怪談傑作選)

太宰治集: 哀蚊 (ちくま文庫 ふ 36-12 文豪怪談傑作選)

太宰治集: 哀蚊 (ちくま文庫 ふ 36-12 文豪怪談傑作選)

作家
太宰治
東雅夫
出版社
筑摩書房
発売日
2009-08-10
ISBN
9784480426321
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太宰治集: 哀蚊 (ちくま文庫 ふ 36-12 文豪怪談傑作選) / 感想・レビュー

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KAZOO

お伽草紙からとられているのが2作品はいっています。私は結構好きで何度かよんでいます。これらをはじめとして怪談というよりは幻想的あるいは珍しい話のようなものが多いと思いました。ただ太宰の文章は非常に改行が少ない感じで読むのに大変だと思いました。とくに「皮膚と心」などは、話も結構私には面白く思われたのですがやたら文章がずらずら続くので、普通の人が読むと君が悪くなってきて途中でやめる人が多いのでは。

2015/03/17

かおりんご

太宰なのに、太宰の書くホラーテイストの作品に特化した本。面白い!こんな太宰のまとめ方もいい!実話ではなく創作だし、幽霊が出てくるわけでもないけれど、不思議な話がいい。太宰と幽霊や怪異について、語りたかったなあ。

2022/11/15

藤月はな(灯れ松明の火)

太宰治の自虐的な弁解多しで思わず、「もっと自信、持てよ」と背中を叩きたくなる語りと擬音が独特で癖になりそうです。少女の優しさが肝心の相手を慮っていなくて空回りする悲哀を描いた「葉桜と魔笛」と寝物語を聞いていたら異界に紛れ込んでいたような不安を覚える「尼」が印象的です。特に「トカトントン」の無心になれたと思ったら聞こえる日常味のある幻聴で退屈な日常に引き戻される一種の虚無感の描写は生々しくも可笑しくて逸品です。

2013/03/20

なつー

『待つ』目的で。怪談と題にあるけど典型的なものではなく、奇妙な出来事という感じ。中国古典を太宰さんなりに訳した『清貧譚』『竹青』は巻末に別訳もあって比較できて面白かった。太宰訳の方が人間臭さあって好き。『トカトントン』もいつか読みたかった短編なのであって嬉しかった。全体を通して女性への偏屈な視点が面白かった。

2017/06/22

雨ノ森

太宰治の作品はそこまで読み込んでいるというワケではないのですけど、彼の文章を読んでいるとどこか「自分」が分裂するような、妙な感覚に陥ります。この傑作選では特にその傾向を強く感じたような。気のせいかしら

2014/02/12

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