嘘八百 明治大正昭和変態広告大全 (ちくま文庫)
嘘八百 明治大正昭和変態広告大全 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
がらくたどん
文春の『嘘八百』シリーズと『もっと面白い廣告』からの厳選編集。薬品・珍品・性関連商品・化粧品・食品・映画書籍他の六章(各章に導入口上付き)に前口上と後口上が付いた折り目正しき親切な一冊。「変態」とあるがこれは「常態を変じた」要するに捻りを効かせた意と捉えるのがよかろう。人を真の不幸に陥れない程度をきちんと見切ったような「嘘をつく技術の退廃」を嘆きつつ、「嘘は想像力の産物」をモットーに集めに集めた「うっそ~♪」な広告を惜しげもなく廉価で頒布!このご時世に太っ腹じゃあないですか。百聞より一見を。アッカンベ~♪
2024/10/15
Saku
嘘を嘘と見抜ける人向けの嘘を楽しむ広告集。明治、大正、昭和のコピーライターもいい仕事している。面白かったのは、昭和釜というご飯と汁物が同時にできるという触れ込みの珍品。「絶対爆発せぬ」と強調しているのが逆に怖い。あと、現代でもそうであるがどこの誰ともわからない博士が登場してきて商品にお墨付きを与える広告が多いあたり、根っから日本人は権威に弱いんだなとしみじみ思う。
2023/05/11
蛇の婿
『もつと面白い廣告』と『嘘八百』シリーズ(全四巻)から、著者が選び抜いた“変態”広告の傑作(「BOOK」データベースより)星新一のお父さんの会社『星製薬』の出した広告と森見登美彦さんの『夜は短し歩けよ乙女』に出てくる『良薬は口に甘し』の浅田飴の広告を発見。…ジュンパイロのほうは無かったですww収録された物はあきらかに嘘(誇大広告)とはいっても、あんまりにも詐欺的な嘘を描いた広告は入っていないのがミソでしょう。微笑ましいものしかないので、見ていて優しい気持ちになれますwそのセンスに脱帽する広告もあるほどw
2016/06/08
猫
明治から昭和の頃の、胡散臭さ満載な新聞広告を紹介した本。「頭脳の不完全なるものは馬鹿であります」とか、言葉選びがすごい。言葉も絵もインパクトがすごく、全力で煽ってくるのが面白かった。
2015/08/08
うにこ。
明治大正昭和の時代に燦然と輝いたいかがわしい広告を集めて紹介した本。 ああ、これは嘘というよりハッタリだなあというような、あっけらかんとした明るい誇大広告まみれで、添えられているツッコミも短く愛とおちょくり心に溢れた的確な内容で、くすくすケラケラ笑えます。 医薬品と下半身関係はやっぱり怪しいのが多くて面白いね! それと好対照なのが子供向け商品の広告。 歯磨き粉の広告は絵本みたいだし、グリコは語呂が良くて明朗快活で、暗唱しても楽しそう。 あっさり読めてにっこりできる、良い本でした。
2011/08/17
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