生きもののおきて (ちくま文庫 い 69-1)
生きもののおきて (ちくま文庫 い 69-1) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
今ではすっかりネコ写真家のように思われている岩合氏だが、もともとは世界のあちこちで野生動物を追っかけていた。本書は、そんなかつての岩合氏がタンザニアのセレンゲティで1年半かけて撮った写真の数々と、キャプションを長くしたエッセイで構成されている。写真も文章も、さすがにアマチュアが観光サファリで撮ったものとは全く違う。ゾウ同士が挨拶しているように見えたり、また母性愛に溢れているように見えたりするのを、彼はそれは人間に引き付け過ぎた解釈だという。野生動物たちには、それぞれ固有の生命原理があるはずだと。
2015/03/14
yomineko
僕は猫専門の写真家だと思われてるけど、と仰る岩合さん。この本を読むと動物写真家がどれ程厳しい職業なのかが分かる。サバンナの厳しい自然に生きる動物達を間近で感じ写真に記録して行く様は形容しがたい崇高な行動に思える。先生はハイエナがお好き!私は苦手だったが成程、彼らにも可愛らしさがあるなと。生きもののおきて。文章にはないが彼らはそれを守って生きている。写真も文章も素晴らしいです✨✨✨読んだらきっとサバンナに足を運びたくなる一冊ですね🎵
2022/06/16
ジョゼ★絵を描くことにハマったプ女子
【図書館本】 ネコの写真で有名な岩合光昭さんのエッセイです。 この本はネコではなく、主にアフリカ大陸サバンナの自然、野生動物について書かれています。 岩合さんの美しいカラー写真60点と動物たちへの愛溢れる文章がとても生き生きとしていました。 厳しい自然環境で生きている野生動物たちがとても愛おしいです。 絶滅についても考えさせられました。 密猟などの身勝手な人間の行動は許せません。 「ヒト」は勝手な解釈をして、動物たちを見てしまう。 感覚を研ぎ澄ませて「見る」ことの大切さ。 大変勉強になりました。
2022/05/11
がらくたどん
アフリカで野生動物を撮影する岩合さんの写真エッセイ。廉価な文庫版ではあるが、写真が綺麗で不思議と縮小された残念観がない。「お値段以上」な1冊。文章のエッセンスは多分作者が繰り返し語っている事。でも、ここまで「人為」がザワつくと読みたくなるし「そうだよね」と確認したくもなる。例えばバッファローが傷ついた仲間の傷を舐めてやる話。「仲間思い」の枠で理解したくなるけど「鉄分補給」かもしれなくて、自分たちの行動に照らし合わせて了解したり評価したことは実は違うかもしれないという事とか。カバの子どもの水遊び写真が好き。
2022/05/18
かおりんご
岩合さんのいつもの写真集とは、ちょっと趣が違う。自然と向き合うようになった自身の話がメイン。こういうのを読むと、動物園に行きたくなるんだよな。ゴールデンウィーク最終日にでも、上野に行こうかしら?
2015/05/04
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