消費社会から格差社会へ 1980年代からの変容 (ちくま文庫 み 26-2)
消費社会から格差社会へ 1980年代からの変容 (ちくま文庫 み 26-2) / 感想・レビュー
Mealla0v0
1980年代的な、パルコ流の記号氾濫的な「消費社会」から、1990年代以降の「下流社会」=「格差社会」へ、というテーゼ。あまりタイトル回収に成功しているとは思えないが。2007年の対談の文庫化で、80年代からは四半世紀、今からは15年ほど前の「時代診断」であるが、憶断が飛び交っており、社会学的分析というよりはネオリベ・ネオコン化した小泉政権以降の日本をめぐるひとつの言説といったところ。個人的な違和感としては、消費社会を「1980年代に特有な社会状況」としてしまっているところ。単にそうではないはずだろうに。
2021/05/22
ヘンリー
前4分の3にあたる世代論はそれなりに面白い。後4分の1は上野千鶴子による三浦展インタビューで、三浦クンとパルコ文化に興味のない人には用がないと思われます。
2010/09/29
ウサギファンド
格差社会についての分析が鋭い。しかし、状況はまた一歩進んでいるような気がする。
2011/08/14
ヒヨコのたまご
両者とも時代を切る感覚に非常に優れた論客同士の対談で、非常に興味深く読めました。これは07年の対談なので、リーマンショック後の格差社会について改めてつっこんでほしい。
2010/10/16
tubokabi
対談形式というのは正直あまり好きではない。ドゥルーズは対談形式を嫌い、生のスクリプトを改めて書き直したという。対談だからこそ起こり得る断定的、感情的な物言いはフォロワーを揺さぶると同時に違和感も感じさせる。本書においても世代論に関する議論に反省的、客観的な視点が欠けているように思う。そして、何よりも、ちょっと時代が古い。。。
2016/01/18
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