ちくま文学の森 7巻(全10巻) 悪いやつの物語 (ちくま文学の森 7)
ちくま文学の森 7巻(全10巻) 悪いやつの物語 (ちくま文学の森 7) / 感想・レビュー
まかあい
ラストの5作品が、さすがです。一気にに読んでしまった。
2016/07/26
石綿
古今東西、色々な作家の”悪いやつ”の話を集めた短編集。悪いやつと一口に言っても、根っから改心の余地のない者から小悪党まで様々なタイプがいる。坂口安吾の「桜の森の満開の下」が目当てだったのだけれど(春なので)、満開の桜の美しさに闇や狂気を感じる人は多いのだろうと思った。全体的に後味が悪い話が多く、内容が内容なので「面白かった」と手放しには言い難いけれど、読んでよかった。考え込み始めれば深い本。
2016/04/08
tokko
坂口安吾の「桜の森の満開の下」が、このようなアンソロジーに収められると印象が変わるのか、興味があって読んだ。これだけ横綱級の作品に囲まれていながら、「桜の森の満開の下」が始まると独特の雰囲気がただよい出す、改めて感じ入った。他にも『伊勢物語』の「芥川」を彷彿とさせる、檀一雄の「光る道」も印象に残った。「美」と「怖」とを併せ持つ紙一重の微妙なニュアンスは、やはり日本人でないと描き出せないのだろうか。
2011/02/27
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