怠けものの話 (ちくま文学の森 8)
怠けものの話 (ちくま文学の森 8) / 感想・レビュー
燃えつきた棒
全てのモチベーションが雲散霧消してしまったとき、穴蔵の中に見出したのは一匹の怠けものだった。 いつの世でも日陰者でしかないこの「異形の者」を正面切って取り上げて、一冊のアンソロジーにしてみせるとは、まったく編集者というのは偉いものだ。 さて、この世知辛い世の中を、僕の先輩達はどうやって生きていったのだろうか。 『怠けもの死すべし』とのスローガンが、往時の『安保反対』のように声高に叫ばれる中、怠けものは如何にして生き延びるべきなのだろうか。/
2023/01/24
123456789wanko
詩に小説にエッセイとあらゆる表現で、古今東西の作者が怠けものを描いた作品集。よくぞこれだけ集めたと感心するほど、とにかく怠惰な話のオンパレード。読むと、自分はここまで怠けものではないと安心したり、一方で一緒にだら〜と過ごしたくなったり。ビバ、怠けもの!
2013/05/22
まかあい
後半の日本の作家の作品たちが、がぜんおもしろい!森先生の解説がさらにすばらしい!!
2016/01/07
N田
選者の感覚が合わない。岡本かの子の「老妓抄」だけがダントツに良かった。
2015/12/22
Yutaro Ito
感想を書くのもめんどくさい。と怠けずに、200字足らずなので書こうか笑この本の中でも太宰治の「懶惰の歌留多」が面白かった。筆が進まない怠惰な自分を責めつつ、食うために切羽詰まったところでテキトーに考えた、いろは歌順に思いついた言葉を書いていく試み。最初のうちは言葉とともに一味利いたストーリーが添えられているけど、徐々にストーリーは短くなり、最後は「よ」「夜の次には朝がくる」で終わり。うん、書いてるうちに朝が来てしまったんだね。というかいろは歌最後までいってないから。。作者のセンスが感じられる作品。
2012/08/27
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