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チャイナタウンからの葉書 (ちくま文庫 ふ 42-1)

チャイナタウンからの葉書 (ちくま文庫 ふ 42-1)

チャイナタウンからの葉書 (ちくま文庫 ふ 42-1)

作家
リチャード・ブローティガン
池澤夏樹
出版社
筑摩書房
発売日
2011-05-12
ISBN
9784480428318
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チャイナタウンからの葉書 (ちくま文庫 ふ 42-1) / 感想・レビュー

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えりか

やさしい、ロマンチック、あたたかい、かわいい、クスリとさせる、ちょっとえっち、まるっこい、かなしい、繊細、孤独、そして再びやさしい。それを合わせたのが「ブローティガン」だと思う。彼の言葉の一つ一つが、疲れている心をそっとなでてくれる。「your rose-meow smile」(バラ色のニャーオ笑い)なんて言われたら、なんだか照れちゃうけれど、そんなふうに想ってるなんて、なんて可愛らしくて、幸せなことなんだろう。もうなんか抱きしめてあげたいし、抱きしめられたい。そして一緒に「ビューティフルな詩」をよもう。

2016/02/02

三柴ゆよし

ブローティガンはやさしすぎた詩人である。池澤夏樹が言うように、「身近にいるみんなに同情と親愛と、おそらく最終的には愛を、与えたくてしかたがない」詩人である。彼のやさしさは、恋人や、専門的アル中たちだけでなく、あまりに日常的で卑近な事物、そのため、詩の地平からは脱落していかざるを得ない事物(キャベツ、便器、ハンバーガー・スタンド……)の上にあまねくそそがれ、ミニマムで愛らしい、それでいてどこかに孤独をふくんだ世界を創り出す。詩を読むのは得意ではないが(そもそも得手不得手があるのか)、これは抜群によかった。

2011/12/30

nemuro

図書館の書棚で見かけ、タイトルといい装丁といい、カッコ良い本だと思いました。「一九七七年の訳者あとがき」「一九九〇年の訳者あとがき」「二〇一一年の訳者あとがき、並びにある友人の思い出」と、訳者・池澤夏樹による「あとがき」が3つ。これがまた面白い。英語の原文も表記されていて、文字から受ける、作者の思い描くイメージも感じることができました。で、60篇の中で好きなのは『十一月三日』。私の中ではダントツです。

2011/06/19

かみしの

ブローティガンは日本人の感性にあっているのだと思う。「オレンジ」「宿業修理キット」「ゼロックス・キャンディー」「寡婦の嘆き」「愛の詩」「べえー、永遠に」が特に印象に残った。「寡婦の嘆き」は明らかに俳句的な詩。「俳句救急車」という詩もあるし、影響が伺える。あくまで個人的意見だけれど、「こんなに優しくやってもらったことはなかった」「ピル対スプリングヒル鉱山の落盤」からは、それぞれクリープハイプ臭とRAD臭を感じた。ブローティガンはやっぱり詩人だ。

2014/08/13

ふみふみ

ブローディガンと言えば「アメリカの鱒釣り」藤本和子訳の日本語訳の印象が鉄板なのもあってか本書の訳詩には少々違和感を覚えます。幸いに英語の原本も掲載されているので、そちらで雰囲気を感じるようにしましたが(優しさ、不思議さ、浮遊感を注入)、きっと皆同じことをしてるんじゃないかしらん

2019/05/25

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