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ニッポンの小説: 百年の孤独 (ちくま文庫 た 63-1)

ニッポンの小説: 百年の孤独 (ちくま文庫 た 63-1)

ニッポンの小説: 百年の孤独 (ちくま文庫 た 63-1)

作家
高橋源一郎
出版社
筑摩書房
発売日
2012-04-10
ISBN
9784480429285
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ニッポンの小説: 百年の孤独 (ちくま文庫 た 63-1) / 感想・レビュー

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佐島楓

こういうことが、日本の文学、小説という表現方法の一形態について考えることなのだろう。このタイミングで読めてよかった。

2018/01/23

ちぇけら

「ニッポンの小説」あるいは「ニッポンの近代文学」について、たくさんのことが書いてある。フタバテイから始まった「ニッポンの近代文学」の「わからない」文章たちのこと。死者あるいは死を描くこと。「小説」で使われる言葉のこと。それらを考えることは重要で、しかし決して「わからない」ということ。ゲンイチローさんの小説家として決意が素敵だ。「誰かとコミュニケートするということは、不可能なのかもしれません。それでも、わたしは、小説を書きつづけ、小説について考えつづけるにちがいありません。」カワカミさんの解説も素敵。

2019/02/24

hanchyan@だから お早うの朝はくる

そもそも「小説ってなあに?」って、本読んでるとしばしば脳裏をよぎるが突き詰めて考えたことって無い。ほとんど子どもの「なんで?なんで?攻撃」(笑)みたいな疑問だが、新年一発目を記念して向き合ってみたぞ。小説の言葉と詩の言葉についての考察が、松明ひとつで果てしない深淵を覗き込むようで眩暈がするが、当惑しながらも決して小説に絶望しない著者の真摯な姿勢に胸を撃たれた。とてもとても面白かった。(以下、コメント欄にて私的な蛇足)

2015/01/02

ブラックジャケット

高橋源一郎の文学論。アメリカの大学に招かれた講演を書籍に落とし込んだようだ。外国人の日本文学を解説する際、人名がカタカナになった。フタバテイとかキタムラとなる。著者の意識は世界視点に立っているということか。副題が百年の孤独となる。日本語の孤独に通じる。近代から西欧流の小説の創作が始まった。日本語と島国社会に縛られる小説の道のりは平坦ではなかった。難解な語句はないのだけれど、著者の主張は苦衷に満ちていて、理解するのは難しかった。小説の一節が例題として取り上げられるのだが、奔流となり溺死しそうだった。

2022/01/31

3247

この本は何か文章を読んでいて誰もが思うような素朴な疑問について、実に平易な表現で、様々に言葉を尽くして語り、ついにはとても根源的な問題に立ち入るというものでした。平易な表現といいましたが、誰もがわかる言葉で、言葉を使う者すべてに関わる問題について問う姿勢は、それを多くの人に伝えたいという感情に帰結します。そこでは、言葉とは畢竟、十全に伝えることが不可能なものであるが、だからこそつながりたい・伝えたいという著者の切実な思いと、それを伝えるのが小説というフォーマットの可能性だと信じる著者の態度表明に感じました

2013/03/03

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