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蘆屋家の崩壊 (ちくま文庫)

蘆屋家の崩壊 (ちくま文庫)

蘆屋家の崩壊 (ちくま文庫)

作家
津原泰水
出版社
筑摩書房
発売日
2012-07-10
ISBN
9784480429483
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蘆屋家の崩壊 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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ままこ

ラストの一文がどれも印象的。厄難体質の猿渡と伯爵という綽名を持つ怪奇小説家が遭遇した奇怪な出来事を綴った連作短編幻想ホラー。飄々とした語り口。怖さと軽妙さが絶妙な津原ワールド。裏話的なあとがきも面白かった。続編もあるので読んでみたい。

2019/08/30

aquamarine

一編目はたった7p。大宮の豆腐を想像していたら最後の一行で思わず本を取り落としました。映像でガツンと頭に貼りつくラスト!…無職の猿渡と小説家の伯爵が様々な場所で出会う、夢か現かどこか不思議でやっぱり怖い怪異の数々。不思議の余韻の系統が全て違って素晴らしいです。表題作は純粋に、「猫背の女」はひたすら怖く「カルキノス」は自分の理解力を疑い、「ケルベロス」の最後の一行の不安定さに手が止まる。「埋葬蟲」は虫嫌いには酷な映像です。そして「水牛群」で怪異に振り回される頃には、猿渡がとても愛しい人間になっていました。

2017/07/02

アイゼナハ@灯れ松明の火

これはアタリ!! 三十路を越えて未だ定職に就けずにいる冴えない主人公猿渡とその友人にして怪奇小説作家の伯爵が出くわす8つの怪奇幻想譚。冒頭の『反曲(かえりみ)隧道』で投げっ放しのブレーンバスターを喰らったような衝撃(こんな短い話なのに!!)を受けた勢いで、思わずイッキ読みしてしまったけれど、勿体なかったかなぁ?『一緒に帰ってきました』のラストが切ない『ケルベロス』が一等好みですが、締めの『水牛群』も捨てがたい。寝苦しい真夏の夜に相応しい読書を堪能させていただきました。面白かった〜!!

2012/07/22

yumiha

最初の「反曲隧道」のラストが怖かった!怖くない津原作品が続いていたので油断していたが、本書は昼読書に決定。8編の連作短編は、どれも作者の蘊蓄に気色悪くておどろおどろしい味付けがされていたから、昼読書にして正解だった。女難の相の猿渡が怪異を引き寄せているんだと思う。「胸の底にしまって一度忘れて、それがいつか自分の物語として甦ってきたとき、自分の言葉で描きなおす(p300)」という伯爵の言葉は、作者の創作手法だな。よく似たことを他の作家も言っていた記憶があるが、ここが素人(私)のまるごと描写と違うところだな。

2024/04/01

★YUKA★

猿渡と伯爵が意気投合した理由が『豆腐』というのに少し笑ってしまいました(о´∀`о) 「猫背の女」が怖すぎでした。続編もあるみたいですね、読みたいと思います!

2015/12/11

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