こわい部屋: 謎のギャラリー (ちくま文庫 き 24-6)
こわい部屋: 謎のギャラリー (ちくま文庫 き 24-6) / 感想・レビュー
KAZOO
北村薫さんによるかなり怖い話のアンソロジーです。いくつか読んだ話もあるのですが、ブッツアーティの話は非現実的な世界ではないのでかなり怖さが残ります。海外作者のものが多いのですが、日本のもいくつかありとくに乙一さんの「夏の花火と私の死体」は中編でかなり印象に残りました。若いのにすばらしい作品を書かれています。最後に北村さんと宮部さんの対談があり参考になりました。
2020/11/09
sin
ひねくれ者だからだろうが、巻末の編者を持ち上げるような対談を読んで尚の事そう感じたが上手いアンソロジーとは思えない。取り扱う題材を同じくするものを並べてみたり、他を圧して長くかつ印象も強い作品を最後に配したり、いわゆる取捨選択の“捨”の部分が苦手な編集に感じられた。とはいえそのおかげで(笑)長い間気になっていた乙一の『夏と花火と私の死体』を読めたのは思わぬ拾いものではあるが…自分としてはもう少し鋭角的に“こわい”を取り上げた編集が好み…
2016/05/03
みさどん
ぞっとする短編が集められた一冊。ブラックな落ちにニヤリとするものが多かったけれど、途中大事な一文を逃して、意味がつかめないものもあった。どんどん暗い描写になっていく、海外物は辛い。表題に「・・私の死体」とある乙一さんのラストの作品は死んだ自分を淡々と描く描写が新しくて、どんな結末かと一気読み。なるほど。宮部みゆきさんと北村さんがいかにも好きそうな作品群。
2021/03/04
あたびー
#日本怪奇幻想読者クラブ 長い時間かかって読んだせいで、一部忘れてしまい読み返したり。初めて読む作家の物もあり、楽しんだ。南伸坊氏の中国怪談は楽しかった。そこから岡本綺堂、今度は東洋文庫を読み返そう。ブッツァーティは巻末宮部みゆき氏が「腹黒いのではないか」と言っていたが、もちろんそれで片付けられない作家であることは皆さんご存知だ。小熊秀雄に関しては薄学にして未知であったので、早速更に読んでみようと思う。素晴らしかった。(以下覚書)
2019/11/06
紫
一話目の「七階」から凄かった。どの話も怖いしブラックだし、面白いのに、何故か読みきるのに時間がかかった。まるで呪いにかかったようだった。この本(部屋)からいつまでも出られないみたいな…。最後は北村薫さんと宮部みゆきさんの対談。アンソロジーって作るの大変なんだなぁ。
2012/09/10
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