ついこの間あった昔 (ちくま文庫 は 37-2)
ついこの間あった昔 (ちくま文庫 は 37-2) / 感想・レビュー
還暦院erk
図書館本。少しずつ楽しみながら読んでいった。リンボウ先生は裕福な生まれ育ちだが、給食のパンがパサパサとか、テレビ様をご近所に赴いて見せてもらうとか、洗濯物脱水ローラーの手回しお手伝いとか、わたしも同じ体験してるよ!って声を上げたくなった(林さんより約10歳年下のわたしだが田舎の庶民だから文明開化のズレのため同時代体験という感じになる)。あの時代に戻りたいとは思わないけれど、表紙の子どもらの表情だけは取り戻したいね。わんぱく男子の鼻、頬、上唇あたりから彼らそれぞれの感情が伝わる。今の子達、こういう顔出来る?
2023/02/14
ヨーイチ
リンボウ先生のエッセイは初期の奴を何冊か読んだ。アッパークラスのイギリスに興味が有り、楽しく読んだ記憶がある。写真とエッセイという企画は読書としては、まあ外れっこ無い選択なのではないか。この本の場合、被写体の子供連が小生とほぼ年齢がドンピシャなので、悪かろう筈が無く、懐かしさを思う様味わえたのである。おまけに空間的にもニアミス(50キロ位)とくれば、小生の為に出版された気さえする。要は満足したので有るが、同時に全く別方向の発見というか、推測が!すみません。長くなりそうです。続きはコメントにて。
2012/09/20
豆乳みたらし
写真は記録になるけれども、それを直に見た、体験した人でなければ説明できないものもある。著者はこれら風俗、生活を体験したからこそ読み手に想像力を起こさせるような文が書けるが、今の自分達は著者のように書けるだろうか。それにしてもどの写真の子供達も目に力がある、輝いて見える。
2015/05/03
武隈
楽しく読みました。色々な昔の写真は、私にとって昔過ぎるものもありましたが、殆どは懐かしく思い出されます。チャンバラや長馬の遊びも良くやりました。子供達の服装や髪形も当時の自分でした。テレビ様に洗濯機など、少しずつ豊かになって毎日明るかったですね。リンボー先生の文章は、格調があって少々難解ですが、心地良いです。判らない語句や謂われは、その都度調べながら読みとても勉強になりました。今は昭和30年代と比べとても便利になりましたが、あの時代から失ったものを考えさせられた一冊でした。
2013/06/18
なむなむ
時代を貫く物語性が、昔の生活にはあったんだろうなぁ。流行りのコンテンツに離合集散を繰り返す今の時代は、思い出までも消費財。サービスの終わったコンテンツの、例えば自分 のアカウントをみて、昔は良かったな…なんて言ったところでさ。わかってくれる人なんて周りにはだ〜れも居ないんだから笑
2023/05/06
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