柳花叢書 山海評判記/オシラ神の話 (ちくま文庫)
柳花叢書 山海評判記/オシラ神の話 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
HANA
泉鏡花と柳田国男のそれぞれオシラサマについてまとめられた一冊。『山海評判記』最後の流れは何か唐突に終わったように思えるが、鏡花の筆による怪異はやはり素晴らしい。それにしても柳田国男がモデルの人物が出てくると期待していたんだけど、意外と出番は少なかったなあ。ただそのエピソードが、柳田の文章から採られた実録っていうのが面白い。こうやって並べられるとその事がよくわかるので実にいい造りだと思う。何となく鏡花も柳田も巫女、いや女性の持つ力に注目していたのだな、と並べられた収録作を読みつつふと思った。
2013/09/24
mahiro
山海評判記は冒頭に、作家が滞在する海辺の温泉宿の夜の描写から夢とも現とも分からぬ世界に引き込まれてしまう。盲の按摩物狂いの中尉繰り返して出てくる「長太居るか」の声。作家を訪ねて東京からやって来たお李枝…運転手の相良氏を巻き込んであの最後の怒涛のクライマックスはなんだ?独特の語り口の文章も好みだったが年末に慌ただしく読む作品ではないなぁ…頭がついて行かなかった、ゆっくり読み直したい。
2022/12/27
sayzk
前半は泉鏡花さんの小説。一つ一つの文章や言葉は平易な印象・・・、なはずなのに何故かさっぱり解らず。後半の柳田国男の論説文。鏡花。小説で疲れはて、もう、巫女とオシラ様でお腹一杯。こちらもただただ流し読み。一ヶ月無駄に。
2019/06/26
iwasabi47
柳田國男パートだけ。直前に読んでた赤坂憲雄『柳田国男の読み方』が参考になった。「毛坊主考」も読みたくなる。泉鏡花は寝かします(笑)
2020/07/11
水菜
泉鏡花と柳田国男、こりゃ読むべしとレジに直行した本。山海評判記>前半は面白いんだけど、後半は散漫な印象。泉鏡花は短編のほうが好みかも。主人公が聞いた話としてオシラサマの説明をする部分にはニンマリ。さすが「おばけずき」仲間だなーと。オシラ神の話>私、やっぱり妖怪の話好きだわー。由来譚はややこしくて混乱。だれがどこでなんだっけ?状態。オシラサマ…自分の地元にもそういう言い伝えとかないのかなと思った。
2013/09/21
感想・レビューをもっと見る