話虫干 (ちくま文庫 し 42-2)
話虫干 (ちくま文庫 し 42-2) / 感想・レビュー
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
話虫による夏目漱石の『こころ』改変を阻止するべく、図書館員糸井馨は副館長と共に本の世界へ潜入する。話虫は誰なのか?どうすれば元の設定に戻せるのか?著者の夏目漱石やラフカディオ・ハーン、シャーロック・ホームズまで出て来てどうなることかと(笑)『文学刑事サーズデイ・ネクスト』を思い出した。本の世界に入って登場人物と関わるって、本好きにとっては夢のような設定で誰もが思い描くことなのかもしれない。他の物語での話虫干活躍希望!!
2016/09/15
TANGO
夏目漱石のこゝろを書き換える「話虫」を「虫干し」する図書館職員のお話。魅力的な登場人物がてんこ盛りで、目移りしてしまう。朝日新聞でこゝろの連載が終わったあとに読めて良かった。思っていたよりも呆気ない結末だったので、3人がまた再会する、続きが読めるといいな、と思う。
2015/05/14
はるき
久々、小路さん。好きな物語の中に入りたい。納得いかないラストを変えたい。SF風味の設定ですが、そこはまぁ小路節でよろしく。面白いです。
2020/04/30
niisun
この作品の主題である漱石の『こころ』は、5年前に読み返していたので、とても楽しく読めました♪『こころ』の主人公である“先生”と友人“K”に対する小路さんの熱い想いが伝わる良作です!映画好きの私も、この本を書かれた小路さんのように、愛着のある登場人物たちの人生が“悲嘆にくれるもの”になってしまうのを、“明るく希望の持てるもの”に換えてあげたい!と強く思うことがあります。ここ数年の映画だと『ワン・デイ 23年のラブストーリー』と『おみおくりの作法』の主人公には、突然の悲劇に見舞われずに幸せになってほしかった。
2015/07/07
ピース
何だか奇妙な話だった。オチもよく分からなかったが、小路幸也さんの「こころ」の登場人物である「先生」と「K」に生きてほしかったという気持ちは分かった。
2017/08/13
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