パルプ (ちくま文庫 ふ 50-1)
パルプ (ちくま文庫 ふ 50-1) / 感想・レビュー
旅するランナー
荒唐無稽、下品下ネタ、意味不明。ハードボイルド探偵モノに、美人死神や宇宙人やアホな奴らが乱入し、支離滅裂になっていく。くだらなさも、ここまで徹底すると、カルトな面白さが生まれてくる...いや、いや、とんでもない、この本を手にすることは、時間の浪費に過ぎないです。でも、柴田元幸氏の名翻訳と東山彰良氏の名解説が読めるんだよね...いや、いや、それでも、誰にもオススメしませんよ。よく復刊したな、筑摩書房。
2021/09/14
ケイ
いい加減で適当さが半端なくて、こんな変なこともさもありなんと思わせてくれる。全部夢なのか、トリップしてるのか…、真面目にぶっ飛んでいる。だから、まともに理解なんてしちゃいけない。作品の持つリズムに身をまかせる。ただのおかしな話にならないのは、サビに効かせているセリーヌだろう。随分と前に読んだときは、セリーヌ書いた著作の内容をすっかり忘れていたが、去年にセリーヌを読み直したし、今は西海岸にいるから、再読にぴったりのタイミングだった。愚かでいるのも、それはそれで大変よね、ブコウスキーさん、あなたは立派。
2017/08/15
マエダ
”要するにいま、宇宙と死にはさまれて座っている。””全ては無意味だと考えるとする。でもそう考えるなら、全く無意味ではなくなる。”こんな感じの読後感。とても好みの一冊。
2016/12/29
やいっち
本文 読了の際、これは傑作じゃないか! と思わずつぶやいた。ブコウスキー作品についての評としては相応しくないかもしれないが、彼の作品の中では一番纏まってるかも。ネタバレになるので書かないけど、結末がイメージされた瞬間 この作品が一気に成ったかも、などと感じた。探偵ものだが、知る限りこんな下卑て奇妙奇天烈、ハチャメチャな作品はないのではないか。宇宙人まで登場する。だが、小説を少しは読んできた吾輩の読む手を止めさせない。物語作りの秘訣を得ているのだ。訳者は柴田元幸氏。さすがに目がある方だ。
2021/03/16
コットン
史上最低の私立探偵にいろんな依頼が舞い込むが・・・。とあほらしい話が満載な探偵小説で、唯一セリーヌの生年月日が分かる所が山場かなァ――。
2019/03/18
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