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教科書で読む名作 一つのメルヘンほか 詩 (ちくま文庫 き 41-10 教科書で読む名作)

教科書で読む名作 一つのメルヘンほか 詩 (ちくま文庫 き 41-10 教科書で読む名作)

教科書で読む名作 一つのメルヘンほか 詩 (ちくま文庫 き 41-10 教科書で読む名作)

作家
中原中也
出版社
筑摩書房
発売日
2017-05-10
ISBN
9784480434203
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教科書で読む名作 一つのメルヘンほか 詩 (ちくま文庫 き 41-10 教科書で読む名作) / 感想・レビュー

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へくとぱすかる

ほぼ時代順に教科書に載った詩を追っていくと、明治から戦前の詩は、なぜか表面的で、高踏的であることを意識したような作品が多いと感じる。大仰なことばでも、心への訴えは軽いと感じる。これはなぜだろう。戦後の詩になると、これが一変する。まさに直接、心にずしっとくるし、論理や描き方が、まさに「その通りだ」としか言えない重さのあることばだと思う。巻末の大岡信さん・石垣りんさん・谷川俊太郎さんのエッセイが、まさにその答えなのかもしれない。現代に生きる人間には、現代に生きることばと感性のあり方こそが、詩なのだろう。

2021/04/23

syota

高校の教科書に採用された詩61編を収録。藤村や上田敏など懐かしい作品もあるが、全体の4割以上に当たる26篇は戦後の作品だ。村野四郎の『さんたんたる鮟鱇』(1954年)など発表からわずか5年で教科書に採用されていて驚いたが、一方で田村隆一『木』(1980年)以降は、新しい作品が見当たらない。相応しい作品がないのか、それとも教科書編集の方針が変わったのか。同時代の詩を積極的に取り上げていた昭和の頃と比べると寂しい気がする。また、巻末の大岡信『戦後詩人の出発』と石垣りん『私の自叙伝』は、どちらも一読の価値あり。

2018/12/05

❁Lei❁

中学で石垣りん「挨拶」、高校で宮沢賢治「永訣の朝」をやったなあと懐かしい思いで読了。お気に入りは室生犀星「小景異情」。他にも多くの有名な詩が収録されていて、詩の勉強のスタート地点にぴったりな本だと思います。解説もものすごく豪華です。戦前の詩の豊かな自然や繊細な心理の描写が好きだと感じました。戦中から戦後になると、どうしても政治っぽいにおいがするから苦手です。しかし人生や命といったものに真に向き合っているという点では戦後のほうが優れているのかもしれません。何か真に迫る迫力があります。

2023/07/31

わんにゃん

本編には高校3年間(特に現代文BよりA)で扱われた作品が多くあり懐かしく読んだ。「レモン哀歌」と「永訣の朝」は似たもの同士で2つを比較したら面白いだろうななど新たな感想も生まれた。ただ私はむしろ解説の方を興味深く読んだ。戦争詩戦後詩などには疎く今回この詩集で初めて触れたのだが木原孝一の詩に衝撃を受けたちめこれから荒地派について調べていきたいと思う。また木原孝一の詩は事実をただ書き連ねるという手法だが主観を交えないその姿勢が現実味を帯び生きた詩となっていると感じる。

2020/02/17

mits_55

☆☆☆☆懐かしい思いで、噛みしめる 宮澤賢治、中原中也。茨木のり子の「自分の感受性くらい」は、いつ読んでもハッとさせられる。木原孝一の「鎮魂歌」、石垣りん「崖」(解説にかえて より)。惨禍に生まれた言葉たちに 凄まじい力を感じた。

2017/06/07

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