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半身棺桶 (ちくま文庫 や 22-39)

半身棺桶 (ちくま文庫 や 22-39)

半身棺桶 (ちくま文庫 や 22-39)

作家
山田風太郎
出版社
筑摩書房
発売日
2017-07-06
ISBN
9784480434586
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半身棺桶 (ちくま文庫 や 22-39) / 感想・レビュー

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旗本多忙

作家のエッセイは物の見方を含め興味深い話が多くて面白い。山田さんのエッセイは生と死の間の事、食事のことに、文豪達との交流、家族のこと作家生活のこと、ほか諸々の事が多く書かれている。「人間は管に繋がれて生まれ、管に繋がれて死ぬ」と山田さんのアフォリズムには成る程と頷ける。「臨終徒然草」で「望ましい死とは、自分で死に方を選ぶことが出来るならと....」とか「零の発見」では西洋、東洋では数え方に相違があり、成る程と思えることが本書には満載していて勉強になります。

2023/10/25

タツ フカガワ

できれば滑稽な死に方をしたいと、頭のてっぺんからつま先までの病歴回想録が、時に笑いが漏れるくらい面白かった。またシニカルな風刺が痛快な「好きでない言葉」や、泉鏡花、夏目漱石、色川武大、江戸川乱歩での人物論、作品論もとても興味深く読みました。山風先生、ホント不思議な人ですね。

2020/04/15

getsuki

時間をかけて少しづつ進めてようやく読了。山風先生の死生観を改めて認識しつつも、いつもの名調子に安心する。半七捕物帳に関する考察も興味深い。荒山徹氏の解説に思わず共感!

2017/08/24

Katsuto Yoshinaga

久しぶりに山風先生のエッセイ。滑稽な死に方をしてみたいに始まり、「神は人間を賢愚において不平等に生み、善悪において不公平に殺す」とか、太平洋戦争の死者は150万人だが1億人の中では1.5%に過ぎない(だから「過ぎない」という言葉は好きではない)とか、相変わらずの言いたい放題。しかし、言いっ放しではなく評論として面白いところも相変わらずである。風流に関する日欧の対比とヨーロッパ礼賛、つまり何でも日本を良しとする日本礼賛への批判批評なんか、切れ味鋭く、現在でも色褪せていない。

2017/10/19

roku7777

風太郎ファンとして買った一冊。読めば読むほど風太郎は意気地のない「坂口安吾」だと思う。でもそれは悪口でなくぼくにとってのほめ言葉。特に最初のエッセイ、「私の死ぬ話」は白眉。風太郎節満載である。人間に平等に訪れるのは「死」なんだ。これはみな平等。

2020/04/27

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