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星か獣になる季節 (ちくま文庫)

星か獣になる季節 (ちくま文庫)

星か獣になる季節 (ちくま文庫)

作家
最果タヒ
出版社
筑摩書房
発売日
2018-02-07
ISBN
9784480435019
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星か獣になる季節 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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はっせー

二日酔いの朝。あの朝の苦しさのような感覚がする本になっている。でも面白いとも思える不思議な作品である。自分の押しのアイドルが殺人を犯した。主人公と主人公の同級生はそんなわけがないとして真犯人を探そうとした。だが主人公の同級生森下は全く違う方法でアイドルを救おうとする。その方法がありえないものになる。この本は2つの章から成っており後半の章はその事件から2年後の世界が描かれていてそこに主人公の同級生が出てくる。著者の平熱の話は読む価値がある!今の世の中にも当てはまるなって思う。平熱では他人の死は流されるもの。

2022/05/18

優希

ヒリヒリしてキラキラしているという印象を受けました。応援する地下アイドルが殺人犯と聞いた主人公がイケメンのクラスメイトと共に真相を追い詰めていくのは、単なる妄信的なファンの行動には見えませんでした。冤罪と信じる気持ちがファン心理という簡単な言葉では片付けられないんですよね。歪んだ純粋な想いが突っ走るダークな青春小説と言ってもいいかもしれません。

2018/06/25

いちろく

応援している地下アイドルが殺人事件を起こし逮捕というファンには青天の霹靂の様な衝撃から始まる物語。単なる行き過ぎたアイドルへの盲目なファン心理とは片付けられない特殊な状況は、冤罪として立証する為のバラバラ連続殺人へと至る点でも、読者である私を置き去りにする。大人になり振り返って見ると日常の一コマである出来事も、学生の頃には世の全てと思えた事があっても不思議ではない。星か獣になる季節、として描かれる内容は、学生という過去との距離が長い程、物語の舞台へ寄り添い受け入れる為の時間もかかる気がした。

2018/05/30

tomi

1年ちょっと前にサイン本で入手した本。詩人として知られる著者の表題作と後日談からなる小説集。殺人容疑で逮捕された好きなアイドルの冤罪を晴らすため、同じくファンだったクラスの人気者に近づくが… 17歳は星か獣になる季節だとか。残酷さや繊細さや様々な感情が不安定に渦巻くダークな青春小説。自分は17歳からは遠く離れてしまったが、当時読んだらどう感じただろうか。

2019/04/30

TSUBASA

同級生で地下アイドルをやっている真実を追っかけている山城。彼は真実が殺人の容疑がかけられていることを知り、クラスの森下とともにその事実を隠蔽しようとするのだが…。「17歳は、星か獣になる季節なんだって。」「人でなしになって、しばらく、星か獣になるんだって。大人だからってひどいこというよね」登場人物みんながみんな純粋で狂おしい。山城の真実を侮蔑しながらも好きで好きでたまらない感情が愛おしい。森下の人の為に真っすぐ何でもやる姿勢が愛おしい。そんな彼らを「人でなし」などと切り捨てることなんてしたくない。

2018/08/25

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