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青卵 (ちくま文庫)

青卵 (ちくま文庫)

青卵 (ちくま文庫)

作家
東直子
出版社
筑摩書房
発売日
2019-11-08
ISBN
9784480436252
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青卵 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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佐島楓

自然物を題材に取った歌が多いが、主体はあくまで人間。やはり言葉のチョイスに新鮮な驚きを感じる。加えて文語体、旧字体、外国語など新たな表現の試みもなされている。穂村弘さんとのロング対談も付き、歌をよむ喜びを感じられる作品集。個人的には第一歌集より良い意味で難解だと思う。読んでいる目がときどき止まってしまう。

2019/11/10

kaizen@名古屋de朝活読書会

#東直子 #短歌 水枕鳥の産卵風車小屋花野武蔵野無人改札 ドアに小さな手紙を貼って町を出た画家の残した向日葵の種 枇杷の木の根もとの白き貝殻を夢のしるしとして眠りおり

2020/03/21

シャコタンブルー

『電話口でおっ、て言って前みたいにおっ、て言って言って言ってよ』  『遠くから来る自転車をさがしてた 春の陽、瞳、まぶしい、どなた』 言葉の使い方がユニークで、時にハッとさせられる東さんの第二歌集。歌の数々から、その背景や情景を想像しながら存分に楽しんだ。

2020/01/30

ポテチ

人間が生き物に乗り移ってるのか、生き物が人間を見ているのか幻想的な歌に混ざり、リアリティー濃いめの歌も。「電話口でおっ、て言って前みたいにおっ、て言って言って言ってよ」

2020/05/16

ちぇけら

あいまいな感情ばかり星の砂みたいに詰めて〈これが・きみだよ〉。はなびらが、はらはらとみずたまりに降りたった、その音でねむりからさめた祝日だった。遮光カーテンにくるまれたような心地で、すこし猫目のあなたが、このまま目覚めないかもしれないと思っている。ひんやりした首すじの静脈をそっと撫でると、あなたのあんなにあつかった体温が指先にぶりかえす。剥がれかけた去年のカレンダーについた丸の数をかぞえて、こんなにもわたしは、あなたに愛されていたのだったね。さびしいよ、呟くととくとくとさびしさが満ちてさびしいよ。

2020/04/05

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