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思索紀行 (下) --ぼくはこんな旅をしてきた (ちくま文庫)

思索紀行 (下) --ぼくはこんな旅をしてきた (ちくま文庫)

思索紀行 (下) --ぼくはこんな旅をしてきた (ちくま文庫)

作家
立花隆
出版社
筑摩書房
発売日
2020-06-11
ISBN
9784480436665
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思索紀行 (下) --ぼくはこんな旅をしてきた (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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風に吹かれて

本巻には、パレスチナ関連やニューヨークに関するレポートなどが収録されている。 パレスチナ関連では、その歴史が簡潔に述べられ、パレスチナ問題を理解するための格好の論稿になっていると思う。 ニューヨーク関連も読ませる。世界の帝都のようなニューヨーク。経済やブロードウェイに代表される娯楽などあらゆるものを発信するニューヨーク。そこは差別の都市でもある。移民への差別、後から流入した移民への更なる差別、その底辺に黒人やプエルト・リコの人々がいる。 →

2022/05/27

Tadashi_N

パレスチナ問題の根深さ、病気による差別。

2024/01/11

ブラックジャケット

中東問題は専門家の言葉なしには語れない。現地に飛ぶ、著者のフットワークは実証的で説得力がある。ユダヤ人、イスラエル国民、シオニストと細かく分析すれば、それだけでも腰の入った論理が展開される。アラブをアラビア語文化圏と 認識すれば地図上の国境線も言える。パレスチナ人との争いも時間軸に沿って、詳しく論じる。まさに知の巨人。後半のアメリカ編は、911の自爆テロ論をのぞき、80年代のNY荒廃時代、90年代初めのエイズ問題と、いささか旧聞に 属する話題で、ストライクゾーンを外れる。最新のアメリカは、またの機会へ。

2021/01/04

Hiroshi

下巻はパレスチナ報告とニューヨーク研究だ。パレスチナ報告は1972年とその2年後のもの。アラビア語は文語と口語が画然と違う。文語は古典語でコーランのアラビア語がその範とされる。口語のアラビア語は地域によって大幅に違う。ラテン語から発生した欧州各国語みたいだと考えれば良い。アラビア語はその特有の音韻構造から韻を踏ませることが容易い。詩人の地位が高いのだと。パレスチナ問題とは非常に複雑だ。パレスチナ人はユダヤ人とは仲が良く、戦っているのはシオニストだという。ユダヤ人の中でシオニストは多数派になったことがない。

2023/07/19

juunty

イスラエル・パレスチナ問題についての記述が簡潔でよく整理されている。1970年後半から1980年代初頭にかけての分析があり、中東戦争に近い時代のものなので、当時の時点での見解を示したもの。また、911テロから数日後に書かれた文章もあり、こちらも事件直後の分析として切迫したものを感じる。単なる旅行の記録文ではない。

2022/01/22

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