KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

新版 いっぱしの女 (ちくま文庫)

新版 いっぱしの女 (ちくま文庫)

新版 いっぱしの女 (ちくま文庫)

作家
氷室冴子
出版社
筑摩書房
発売日
2021-07-12
ISBN
9784480437556
amazonで購入する Kindle版を購入する

新版 いっぱしの女 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

佐島楓

30年近く前に刊行された本の新版だが、セクハラという言葉が一般化した今読んでも、あんまり男性側(と一部の女性)の意識は変わっていないよね……と共感しかりだった。氷室さんのほかの著作を知らなくともうなずけるところの多い本だと思うので、特に若い女性におすすめしたい。

2021/08/06

とよぽん

氷室冴子さん、初めて読む。ほぼ30年前に書かれたエッセイのようで。しかし、内容は古さを感じさせずセクハラという言葉がその頃登場したのか、と感慨深い。男尊女卑を鋭く指摘する文章も結構あった。「高校生の時は男とも対等だったのに。大学生になると、結局、オンナの部分で勝負して、モノもらったほうが勝ちになるのかなー。なんか、この先の人生の縮図みたいで、辛いものがあるよね」という台詞がとても印象的だった。

2022/11/12

penguin-blue

懐かしい、氷室さんのエッセイが今頃読めるとは、と手にとり、「さて、これ読んだっけ?」と思ったのもつかの間、彼女のお母様が娘が結婚しない悩みをラジオ番組の占いコーナーに投稿する、という衝撃のエピソードで思い出した(笑)。セクハラ、パワハラ、そんな言葉もなくふつーに日常だった時代、ひと世代前の氷室さんが投げられた言葉やため込んだもやもやに、まだ社会人の入り口にいた初めて読んだ頃とはまたちょっと違う感じでほろ苦く共感する。要は帯に書かれた『「女」だからって何だっつーの』…結局世の中そう変わってないってことか。

2021/08/05

ダージリン

今よりもっと女性であることに対して、軋轢が厳しかった頃の心の叫びを感じました。でも、それだけじゃなく、日々に思ったことを生き生きと軽妙に書かれていて、過去から届いた手紙のように感じました。最近、特集本や初期作品集を読む機会があり、嬉しい限りです! 更なる復刊をお待ちしています。「マイ・ディア」とか、よろしくお願いします♪

2021/08/07

kum

コバルト文庫を夢中で読んでいた時代を思い出す氷室さん。既にご逝去されていたとは知らず手に取ったエッセイ。元は1992年に書かれたものということだが今読んでも古く感じないのは、氷室さんの筆力なのか世の中の根底が実は変わっていないのか。私たちのひと世代ふた世代前の女性だって、いっぱしの女である年齢になってもいろんな思いを抱えて生きていた。『とてもすばらしかった旅行について』のご婦人の言葉しかり、今ほどモノを言えなかったはずの時代にも辛辣に物事を見ていた女性たちの言葉が心に刺さる。

2022/12/26

感想・レビューをもっと見る