密室殺人ありがとう ――ミステリ短篇傑作選 (ちくま文庫)
密室殺人ありがとう ――ミステリ短篇傑作選 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
Inzaghico (Etsuko Oshita)
本作に収録されている短篇「金魚が死んだ」に「ぼくも吉川も、ものごとを、きりきりっとつっぱって考えることができず、推理など、とうていできないのだ」という一節があるが、ここに収録されている作品は、厳密な意味では推理小説に当てはまらない。どちらかというと「ただミステリアスなストーリイ」だ。ただ、その謎めいた筋書きが癖になる。どこに連れていかれるのか、とワクワクしながら引っ張られていって「え? ここ?」と拍子抜けすることもあれば、「してやられた」と脱帽することも。
2021/09/26
hirayama46
田中小実昌の小説をまとまったかたちで読むのははじめてかな。独特のとぼけていてちょっとほろ酔い加減のような文章と展開ながらも奥行きの深さを感じさせる筆致はかなり好き。昭和期における都会の夜の雰囲気が良いですね。
2022/07/06
isbm
★★★
2021/10/17
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