小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇 (ちくま文庫)
小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇 (ちくま文庫) / 感想・レビュー
mae.dat
10作家さんの短篇集。編者である伊坂さんの解説と言うか、思い出の様なものを寄せて。普段手にし難い作家さんに触れる機会と思ったんだけどね。これは伊坂さんの数ある短篇から忖度なしで選んだ「負ける気がしない最強軍団」なんですって。そうですね、自分なら……あの人のあれや、この人のこれを……と、想像しない訳にはいかないですね。愉しい。小説を見限る事があるならこれを読んでみてよと。それでもと言うならやむを得ず。って事だそうな。いや、ぶっ飛び気味からぶっ飛び過ぎな気がしますが。押し留めるには癖、強すぎ問題がありそうで。
2023/11/03
まこみや
オムニバスの短篇集を読むと、自分勝手な選択で読んでいた時の偏向を修正してくれる。しかもこの本では編者の伊坂さんが面白いと思った点を解説で語ってくれている。「コカコーラ・レッスン」のラスト二行の圧巻、「工夫の減さん」の「結構」という言葉のもつ言い難い優しさ、「サボテンの花」の伏線の張り方など、プロの作家が目を付ける所をいくつも教えていただいた。ただ「先導獣の話」には当惑した。伊坂さんは「何が描かれているのかつかみやすい」と述べていたけれど、混乱するばかりだった。でもこれもアンソロジーの功徳なのだろう。
2022/02/23
chimako
伊坂幸太郎/編 ときれいな青い装画に誘われて読んでみた。伊坂幸太郎さんが面白いと思うものが自身の頭では「ワケわかんない」や「そんなバカな」に変換されていく。こんな小説があったのを初めて知った、けどこの作家の作品は二度と読まないと思う……と思うものが多い中で泡坂さんと宮部さんはミステリーとしての馴染みもあって読みやすく面白かった。町田康さんも脱力しながら楽しんだ。伊坂幸太郎と同じものを面白いと思うには物語を読む力量が違いすぎるのを痛感した一冊。オーシャンラズベリーを読むかやめるか。
2023/10/13
しげ
伊坂幸太郎さんセレクトのアンソロジーで個性的な作品集、芥川龍之介の「杜子春」の後に、一條次郎さんの作品で仙人「鉄冠子」をヘルメット・オブ・アイアンとして登場させるパロディ版「杜子春・としはる」が続き(としあきも登場)笑いました。あとがきで伊坂さんが述べている様に少年時代に読んだ作品から最近の作品まで硬軟自在なセレクトで楽しめました。続編「オーシャンラズベリー」も読みたいと思う。
2023/01/15
hitomi.s
(続き)好きな作家さんの伊坂さんを作ってきた短編たち。伊坂さんはこれらを面白がるのねーという興味が深い。図書館にも本屋さんにも、またまだわたしの触れて来なかった本がたくさんある。無限かと思えるほどだ。わたしのこれからの毎日で、どんな本を読んでいこうかな。どんな本を読んで行くんだろ。楽しみ。気になる作家さんも出てきたので、読めて良かった。
2022/03/30
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