父親になるということ (ちくま文庫)
父親になるということ (ちくま文庫) / 感想・レビュー
mazda
著者のイギリス赴任に伴い、4歳の玄くんが現地の学校に入学し、言葉の壁といった苦難に親子でどう対応したか描かれています。玄くんが2,3歳だったら言葉が通じないこともそれほど気にならなかったかも知れませんが、物心ついた彼にとっては、英語を話すクラスメートは宇宙人くらいに感じたことでしょう。公立の学校でしたが、そこにいた先生は少し癇癪持ちで、子供たちを恐怖で支配するタイプ。校長に話すと、そんな先生はうちにはいない、の一点張り。仕方なく転校させるのですが、親として何をするべきなのか、考えさせられます。
2023/09/11
鳩羽
ビジネスマンだった著者が、イギリスで教える仕事に就くことになり、妻と四歳の長男とで渡英することになる。慣れない外国での暮らし、言葉が通じないなかで、どのように暮らしていったかの記録。子育てに正解はない、というのはその通りだと思うが、子育てや父親としてどうあるべきかについて、参考になるかというと首を傾げてしまう。でも正解はないものだし、家族によって、時代によって違うのだから、こんなものかなとも思う。子との関わりを、自分の気づきや成長のための肥やしにしたように見えて、あまり共感できない。
2022/04/26
Go Extreme
ロンドンにて プレストン通りの12月: 幼稚園をやめる 年賀状のないお正月 退学の日、誕生の日: 初登校 二男誕生 ハハジンを探しに: 二度目の入学 小石と少年 妻からの手紙 父性の混乱 パンツにウンチがついたとしても May I join in? パワー先生の通信簿: しつけ ゲンが作った飛行機 父の勘違い: 仲間に入れなかった理由 父の威信と息子の自信 帰還 子育てによる「親育ち」(宮台真司)
2022/01/25
ササーキー
わかる部分もあるが、この人、全然分かってないのでは、と感じてしまう。この人の本に共感するのは、いったいどういう人なのだろう?反省の方向がイマイチ過ぎて、胸くそ悪い。この本が売れている日本の子どもたちは、本当に可愛そうだ。
2022/02/28
sucksuckhello
世に子育てノウハウ本は多いが、この本は子どもを通して成長する父親が主体である。親の思惑はことごとくうまく行かない。子どもの行動を通じて親が気づき学んでいくことでしか、親としての成長はあり得ない。子どもを導きるのでなく、導く過程で子どもに学ばされるような中動的な営みについて記載しれている。これが90年代に記載されているのが驚く。もはや古典になり得る一冊。宮台真司の解説も近年の宮台の論がが濃縮されていてよりお得。
2022/01/08
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