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四角形の歴史 (ちくま文庫)

四角形の歴史 (ちくま文庫)

四角形の歴史 (ちくま文庫)

作家
赤瀬川原平
出版社
筑摩書房
発売日
2022-03-14
ISBN
9784480437952
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四角形の歴史 (ちくま文庫) / 感想・レビュー

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keroppi

赤瀬川原平さんのちくま文庫「こどもの哲学 大人の絵本」2冊目。犬は風景を見るのだろうか?という素朴な疑問から、風景を見るとはどういうことか、絵の歴史、四角形の歴史へと思考が展開する。画家であり、写真も撮る赤瀬川さんらしい四角形の哲学。確かに四角形を通して風景を見ているのだなと思う。特にコロナになって家にいることが多くなり、窓の四角やテレビの四角を通して外を見ていることが多いようだ。今は、テレビの四角を通して、戦争を見てしまい、怒りと悲しみが押し寄せている。

2022/03/21

へくとぱすかる

画家らしい視点から思索していく、絵本による哲学。犬は風景を見ているんだろうか。見るとはどんなことか。などの疑問からスタートして、話は美術史から、美術の起源にまでおよんでいく。現在のわたしたちが当たり前だと思っている世界の見方が、実は新しいものだと気づかせてくれる。それどころか、世界のまるでちがった見方を教えてくれる。そのキーワードが「四角形」。視覚をテーマにしているからというわけではないだろうが、まさに目からウロコ。ヨシタケシンスケさんのインタビューによる解説で、赤瀬川さんのすごさもよくわかる。

2022/05/18

空猫

シリーズ2作目。うぅ感想が難しい。風景画が生まれたのは19世紀後半からとまだ新しく、その歴史を探るとそれは四角(フレーム)から生まれたのでは→自然界に直線はないはず→近代化で建物が四角になり窓が生まれたから?…。ともかく読んでいて好奇心がわくし、挿し絵を見ているだけで楽しかった。まだまだ読むよ。

2022/10/08

阿部義彦

当たり前と思っていた、絵を描くキャンバスは何故四角いのか。丸は自然界にはある(太陽、目玉等)けど、四角いものはまず無いのに、この素朴な疑問から、絵画の歴史、そしてフレームとしての四角がなぜ生まれたかを考察します。それまでの手つきが何とも赤瀬川流で、推測に推測を、重ねて答えを証明出来ない問いに挑んでいきます。そもそもの始まりは「犬は風景を見ているか?」には、何とも驚きそこから、絵の歴史と辿りつつ四角形の歴史へと辿り着きます。なんともスリリングな答えのない考察です。風景画のそもそもの始まりとは?

2022/03/26

せっちゃんさん

ビジネス雑誌で哲学入門書として紹介。著者である赤瀬川さんの美術本が好きだし、気になったので手に取る。曲線は自然界に存在する。けど、直線は稀で神秘的な存在。じゃあ、人類はどうやって四角形を認識し始めたのか?を絵本形式で語る。”哲学が思考法の練習である”というのが良く分かった。この平易な哲学入門書を色々読みたい。考えが煮詰まった時にお勧めの一冊。

2022/06/22

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