高村光太郎全集 第3巻 増補版
高村光太郎全集 第3巻 増補版 / 感想・レビュー
ここでは、戦争詩がメインになっている。田村隆一は、高村光太郎の詩学を「智恵子危うし」、つまり「危機の詩学」であるとしたが、むしろそのような「危機」をスプリングボートにしているので(まさに「危険のあるところ、救うものもまた育つ」!)唯一、日本において「戦争詩」が、作品として読める水準まで持ち上げているように思える。それゆえに戦後、「戦争詩」を書き散らした連中が何事もなく転向できたのと裏腹に、高村光太郎の場合は、沈黙に、戦争責任という問題に向かわざるを得なかったのではないか。
2017/07/19
naniwoyomu
おすすめ。 #詩 #興味深い #読みやすい #歴史 #戦争
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