古事記伝〈2〉 本居宣長全集〈第10巻〉
古事記伝〈2〉 本居宣長全集〈第10巻〉 / 感想・レビュー
リンデ
古事記伝十二〜二十二。神代後半から開化天皇まで。天孫降臨と海幸、山幸、神武天皇の東征などが主な内容。神話はそれぞれにおなじみのものであり、古代の人の心のあり方を伝えて興味深いが、歌謡などはまだまだ素朴。 意外に面白かったのが、天皇や神々の系譜を語る際に、かならず氏族の由来を書き付け続ける忍耐力。自らの出自を必ず覚えておこう、という強い意志を感じる。またそれをうけた宣長の執拗な用例の博捜は凄まじい。余談だが「伊福部」姓を見つけたのが嬉しかった。
2017/05/03
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