柳田國男全集 14
柳田國男全集 14 / 感想・レビュー
てれまこし
『神道と民俗学』再読。神社精神文化研究所なるものの招待で民俗学がどういうものか説明した講演の手稿に手を入れたもの。この研究所がいかなるものかあまり情報がないが、名前からして宗教学の影響を被った若い国学の学徒たちの集まりらしい。神道史と民俗学の対抗関係について言及されてるから(講演には神社関係者も多く集まった)、言ってみれば敵の本丸に乗りこんでいった。しかも昭和16年という危険な時期に。柳田の主張は大正時代からほぼ変わらず、規範的・文献学的・師説尊重的な宗教学に対して、実証史学としての民俗学を対置している。
2022/04/08
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