柳田国男全集〈25〉大正5年‐大正10年
柳田国男全集〈25〉大正5年‐大正10年 / 感想・レビュー
てれまこし
「神道私見」とその関連記事を再読。当今の神道家が唱える神道は国民の神道とは別物という挑発的命題で始まる。一方では平田派・国学院派の神道観を批判してるが、他方では東大宗教学も批判されてる。当然神社界からも宗教学界からも大きな反発があった。もう少し後なら、柳田の神道観は下手すれば弾圧を受けかねない、実に際どいものだった。神学や宗教学的な立場に対する民俗学からの異議申し立てと言えるが、この時期はまだ「民俗学」は確立していない。今風にいうと人類学的アプローチ。こうあるべきから出発しないで、こうあることから始める。
2021/12/19
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