山口昌男著作集 4 アフリカ
山口昌男著作集 4 アフリカ / 感想・レビュー
白義
元本が岩波新書、かつ山口昌男自身のフィールドワークが反映されているだけあって、五冊の著作集の中でも一番入門書的なポジションに近い。政治の象徴的・演劇的世界にアフリカ神話のトリックスター群像。アナンシ、エシュと向こうの神的悪戯者たちも濃い面々ばかりで、説話を読んでいるだけで楽しい。説話分析の勉強にもなる。文化人類学への山口昌男の批評がこもったエッセイや紀行文もあり、他の新書と並んで山口昌男の思想に入るのにちょうどいい。図書館で著作集をまとめて借りたらこれから読むといいと思う
2012/07/13
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