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トーベ・ヤンソン・コレクション 4 石の原野

トーベ・ヤンソン・コレクション 4 石の原野

トーベ・ヤンソン・コレクション 4 石の原野

作家
トーベ・ヤンソン
Tove Jansson
冨原眞弓
出版社
筑摩書房
発売日
1996-11-05
ISBN
9784480770141
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トーベ・ヤンソン・コレクション 4 石の原野 / 感想・レビュー

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榊原 香織

ムーミン作者の大人向き短編 コレクション4 シンプルな装丁が素敵。 必ずサウナ、さすがフィンランド。 ボートで釣るのは鱈。海なのか? 本を書きあぐねている作家の心境。割といい

2022/03/11

くみ

巧みな心情表現で読み手を自然に誘導する。初めは娘たちの媚びや遠慮が鼻につくような描写につられるが、読むに従い「これは父親の自己中心さでは、?」と疑問が浮かんでくる。ラスト近くにくると見方が変わっていることに気づいた。劇的なのは最後の嵐のシーン。今まで父ヨナスに遠慮していた娘のマリアが自分の思いを遠慮なくぶつける場面は胸がすくと同時に神々しさを感じた。

2019/02/06

kankoto

自分の中のこだわりに捕らわれすぎて家族との関係が希薄になってしまう、そんな父親の姿を父親側から描いた作品。彼が描こうとしている新聞王Yはいつしか彼自身と重なりそれはあらためての自分を直視することに繋がっていく。最後のマリアとのやりとりが素晴らしかった。あとスティカンが出てくる所も好き。風景が素晴らしくて映画になったらいいのになと思ってしまった。

2014/04/13

qoop

表題作、人物描写のゴツゴツした硬さがソリッドな文体と相まって、未熟な主人公の人格の欠点をまっすぐ貫いており、読んでいて痛々しさすら覚えた。最後は本当に再生/救済なのだろうか。著者自身の青年期の手紙に基づいた〈若き日の友情〉は自身をも傷つける青春時代の刺々しさを活写した佳品。二作を併録した構成の妙に感じ入る。〈作家のメモ〉も興味深い。「若者のことはうまく書けなかった」(p12)には何となく納得してしまった。

2017/09/22

ふくろう

言葉にこだわりすぎるあまり、どんどん使える言葉が減っていく偏屈男の苦悩。ものすごく殺伐としているんだけど、最後は染みた。「手紙は宛名だけなんだ」「それで十分だわ」

2010/05/06

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