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吉本隆明〈未収録〉講演集第1巻 日本的なものとはなにか (シリーズ・全集)

吉本隆明〈未収録〉講演集第1巻 日本的なものとはなにか (シリーズ・全集)

吉本隆明〈未収録〉講演集第1巻 日本的なものとはなにか (シリーズ・全集)

作家
吉本隆明
出版社
筑摩書房
発売日
2014-12-08
ISBN
9784480788016
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吉本隆明〈未収録〉講演集第1巻 日本的なものとはなにか (シリーズ・全集) / 感想・レビュー

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壱萬参仟縁

講演集月報、講演リスト付録付。評論家渡辺京二氏は、物書きは文筆ではなく他の文化やジャーナリズムと無縁の職業がいいと言われたという(月報5頁上段)。琉球・沖縄に『おもろそうし』あり。古典の初めの歌を集めた本。10~12C位(105頁)。『古事記』『日本書紀』は最初の歌謡書、初の帝王史。本居宣長曰く思想書(125頁)。色々な捉え方ができるようだ。過去の歴史は地域の相違に移し変えること。地域の差異は時代の差異に移し変えられる(133頁)。

2015/01/21

GO-FEET

「生涯を省みて、師といえる人に私は三人しかあっていないと思う。(中略)しかし本当の師といえば、やはり吉本さんのみである。(中略)大事な一点を教えられ、それがわが生涯揺るがぬ北極星となったからこそ師なのだ。(中略)その一点とは何か。人が聞けば笑うかも知れぬが、人は育って結婚して子を育てて死ぬだけでよいのだ、そういう普通で平凡な存在がすべての価値の基準なのだという一点である。それ以上は言いたくないし、言えない。これは私にとって非常に重大な一点であった。」(月報1「吉本さんのこと(上)」渡辺京二)

2018/04/19

chisarunn

講演集だからわかりやすいだろうなー、と考えた。確かに難しくはないのだ。けれどこれでよくわかった、とは言いがたい。そもそもなぜ吉本隆明先生を読もうとしているのか、というと「源実朝」を読んだからで、実朝くんのことは愛しているので何が書いてあってもよくわかった。でもさほど興味のないことはやはりいかにわかりやすく語られてもアタマに入らんのだな、ということがわかったのでありました。

2021/06/11

amanon

理解の程は甚だ怪しいが、吉本隆明という思想家の懐の深さ、思考の奥行きに改めて感じ入った次第。恐らく今日からすれば突っ込みどころは多々あるのかもしれないが、それでも「日本的なもの」についてここまで深く思索を重ねてきた人は稀有であるまいか?個人的には日本の詩歌についての話は、ある程度本を読んでも、未だに苦手意識が消えないので、今一つのめりこめなかったけど。その一方で、とかく辺境という括り方をされがちな琉球が日本の文化と深い関わりがあるという指摘は、今後の日本と沖縄、及び日本の歴史を語る上で重要なものだと思う。

2019/02/05

クリフトン

「アフリカ的段階の都市はだんだんアジア的段階の都市になっていくしアジア的段階の都市はほっておけば西欧的段階の都市になっていく」南島論序説 歴史の必然を説く一方で「何百年何代にもわたってそこに住みついていないとどうしてもわからない「無形の問題」」も認めている総論柳田民俗学 一見矛盾しているようだが著作のどこかに答えがありそうに思う また「体内言語の分布図」155頁などは道州制の区割の参考にもなりそう 翻訳思想ではない独自な着眼と分析が吉本氏の真骨頂だと思う 講演なので平明な言葉だが示唆に富む話しが多い

2015/03/12

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