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小説・捨てていく話

小説・捨てていく話

小説・捨てていく話

作家
松谷みよ子
出版社
筑摩書房
発売日
1992-11-01
ISBN
9784480803146
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小説・捨てていく話 / 感想・レビュー

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テツ

モモちゃんシリーズで毎日パパの靴だけが帰ってくるからママは仕方なく靴を磨き会話もないまま翌朝靴を送り出すみたいな描写があったけれど(この靴だけが帰って来るってのが冷え切った夫婦関係をファンタジー&ホラーに描いていてとても好き)そんな部分に自己投影をしていた松谷みよ子さんの旦那さんとの関係についてのお話。戦友としては信頼できる人間でも夫としては立派ではなかった。そしてそんな人間でもこども達にとっては唯一の父親だった。男女関係って難しんだなとその手の機微に疎い自分は思いつつ読了。松谷さん苦労したんだな。

2016/07/28

ツキノ

図書館の気になっていた本-12 「小説」ということで名前はちがっていれども自伝的ストーリーらしい。夫との関係性、自分の心情を底を覗くようにして書いている。後半の方が沁みた。

2016/04/03

還暦院erk

図書館本。いないいないばあの松谷さんだから、リフレインも軽やかな超俗物語かなぁなんて勝手に予想して借りたのだが…とても重い読後感の「私小説」だった。主人公の夫君の身勝手さよ。結婚前には当時の男性としては本当に献身的な婚約者だったのに。結婚して子を産み育てていると女性は生活に擦り切れ、「男のロマン」に付き合いきれなくなる。そんなすれ違いが不倫を生むのなら、何かあんまりだよなぁなんて思う。

2022/02/20

菜月

大人になってモモちゃんシリーズを読み返して、松谷先生自身がモチーフになった話だと知って飛びつくようにこちらも読みました。 靴だけしか帰ってこないパパ、歩く木の肩に付いている宿り木、 狼のパパ、美味しい物好きのクマさん…すべて実話だったのだなぁと思うと胸が締め付けられました。 孤独を拭いきれず試すことでしか愛を確認できなかった夫、そしてそれに疲れ果て病んでもなお、完全に見限ることは出来ない妻。 悲しいけれど、まさに運命の相手だったのではないだろうか。

2018/05/31

tomagla

細やかで張りつめた文が、しんしんと怖くて印象的。山岸涼子や近藤ようこの漫画を思い出しました。

2010/01/23

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