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キオスクのキリオ

キオスクのキリオ

キオスクのキリオ

作家
東直子
出版社
筑摩書房
発売日
2012-10-10
ISBN
9784480804433
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キオスクのキリオ / 感想・レビュー

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美登利

読み友さんが随分前に読んでおられたので。キオスクに働く人の細かい仕事内容が分かるのかなと思いましたが、そこはさらっとしていて少し思っていたものと違いましたが、これはこれで何とも言えない雰囲気のある物語だと思います。キリオさんは関西弁の冴えないおっさんだけど、キオスクで働いていると色んな悩みを持つ人を引き付けてしまう。正直変な人ばかり(笑)キリオさんの馬鹿正直さと言うかなんにも考えて無い風な懐の深さを察知してしまうのかな?惚れっぽいところもあり、現代版寅さんみたいな感じもするな。なかなか面白かったです。

2017/04/21

ぶんこ

何かとらえどころの無いフワフワしたお話ばかり。しかも主人公がおっちゃん。どれだけ優しいのか、大らかなのか。それにしても、赤の他人のおっちゃんに、ここまでなつけないし。紫陽花の君のおばさんも不気味。こんなに不思議ちゃんが寄ってくると、ほっこりというよりも私には只々不気味なのですが?合わないだけなのかな?

2016/09/27

あんこ

『キオスクの』、というところがいい。たくさんの人が何処かへ流されていく中でそこだけ時間が止まっているような場所のように思ってきました。そこにいるキリオさんは、ふと立ち止まった人たちの抱えているものを少し軽くしてあげるような存在だったのかもしれないと思いました。たくさんの人に振り回されるキリオさんですが、「しょうがないなあ」と笑ってくれる姿を思い浮かべることができました。

2014/03/23

とりあえず…

キリオは、おっさんが板についているんです。生まれたときからおっさんなんです。煮しめみたいに、全身くまなくおっさんなんです。って、どんだけおっさんなん?東さんのおっさんの表現が多様すぎて笑えます。そんなふつ~うのおっさんであるキリオの元には訳ありの人々が寄り集まり、キリオを巻き込んでいく。はずなのだが、そこはおっさん。巻き込まれているはずのキリオにいつの間にか影響され…。ちょこっと不思議で、変やのに、なんでか心温まってしまうお話です。私も煮汁が出るような人間になろうと思う。

2013/05/09

だんたろう

タイトルからしてふざけているようで、奇想天外な展開にあり得ない気がして、それでもどこか惹かれる主人公の生き方。ふざけているような話の中に、妙に心に残る言葉がある。このアンバランスが生み出す不意打ちにどんどん引き込まれていく。伝えたいことを表現するのに、こんな方法もあることに気づく。無理せず、深刻にならず、それでも真面目に前向きに生きる。誰も目にとめないところに、真理は転がっているのかもしれない。

2013/03/08

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