天狗の回路 (単行本)
天狗の回路 (単行本) / 感想・レビュー
ぽろん
初著者。新刊コーナーで、綺麗な装丁の本に惹かれ、お持ち帰りした。芥川賞作家の中上健次さんの娘さんらしい。国際結婚の難しさと出自が描かれていたが、お父様の健次氏について何の予備知識もない私には、作品の奥行きを感じるのは難しかった。
2017/08/07
うめ
表装は美しい。中身はブログ。私小説というよりブログ。美しい本なので本棚の飾りには最適。
2018/04/03
田中峰和
中上健次の娘・紀(作中では綾)が父の出生を辿る話と、国際結婚で味わう彼女の不幸が交互に展開する。健次の父は3人の女を同時に孕ませ、暴行と賭博で3年の懲役になった最低の男。SNSを通して同じ祖父をもつ美貴と知り合い、綾の父が書けなかったもう一つの物語を伝えられる。路地という特殊な環境のせいなのか、男に虐げられる時代の祖母たち世代の不幸に気持ちが重くなる。国際結婚の不幸もネットの掲示板で拡散されるのが現代的。生活力がなく金の無心ばかりする夫に悩む女たちの愚痴が綾を慰める。三代続く中上家の不幸は暗すぎて辛い。
2017/10/29
金平糖
B。
2017/09/22
mick
中上健二とのつながりを思い、その点に興味を魅かれて読み始めた。国際結婚の実情が強い文章で描かれ、一方でそれが父、祖父母の生きてきたことにも繋がっている。ストレートな文章に中上健二作品を思った。装丁が美しい。
2017/08/25
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