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父・萩原朔太郎

父・萩原朔太郎

父・萩原朔太郎

作家
萩原葉子
出版社
筑摩書房
発売日
1981-01-01
ISBN
9784480810861
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父・萩原朔太郎 / 感想・レビュー

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kolion

長女葉子から見た朔太郎は字が下手くそで表札を書いたら名前が全部収まらなくて最後は詰め込んだような小学生の字だったり、釘を打つのも出来なかったり、ご飯を食べるとボロボロこぼしたりと、なんとも頼りない。人を断るのが苦手で多忙な時も自分は徹夜して人を楽しませてしまう。弱気で時にだらしなく酒を飲むと子供のように無邪気になる父に包まれるように育った思い出がどれほど彼女を温めただろうかと思う。立派であることが人を救うことはあまりなく、欠けたる温もりが居心地の良さを作る。朔太郎の不器用さがとてもいじらしく描かれていた。

2018/07/08

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