恋する伊勢物語
恋する伊勢物語 / 感想・レビュー
榊原 香織
昔、男ありけり、は、とりあえずビール、と似ている・・そうか。 伊勢物語は恋と短歌がいっぱい。 深窓の令嬢を連れて逃げる途中、草の露を見て、あれは何か、と問う彼女 ”白玉か何ぞと人の問いしとき露とこたえて消えなましものを” 結末ホラー
2020/11/27
Mijas
「むかし男ありけり」の書き出しから始まるエピソードが、俵さんのナビゲートによって様々な人間模様や恋愛の「あるある話」のような面白さとなる。「お互いキライなら歌のやりとりなんかしなければいいのに。」自由な解釈と思い切りの良い寸評。かと思えば時折添えられる言葉に心掴まれる。「心の傷は同時に心の栄養」「嬉しさはかぎりなく」「想ふ、苦しい、忘れむとする。」歌を詠んだ人々の心情に入り込み、俵さん訳の歌に嘆息。31文字で表す感覚美をそのまま現代に蘇らせる凄さ。「あすの夜はあすの桜が匂ふから心おきなく言へるサヨナラ」
2017/03/12
しゅてふぁん
伊勢物語は大半が恋の歌だし、恋物語だってことはわかっていた、、、はずだったのに、ふわっとしか理解していなかったなと反省。この本を読んで、改めて、これは確かに恋物語 (俵氏曰く『恋の見本市』)だと思った。色んなパターンの恋があって、しかも現代と何も変わらない。堅苦しい現代語訳や小難しい解説書がある一方で、俵氏のようにちょっと軽くて楽しい読み方ができる。あぁ、古典は面白いなぁとしみじみ実感。ぜひとも俵氏の解説で全段読んでみたい。
2017/11/21
nyanko
むかし、男ありけりで始まる伊勢物語。 俵万智さんのナビゲートが分かりやすいから、古典苦手でも取っつきやすい。 昔も色々な恋があって男も女も想い悩むのですね。ときどき挟まれる俵万智さんの歌がアクセントになっていて楽しく読めました。
2022/11/26
Ayakankoku
俵万智さん節で伊勢物語を解説。古典作品だから…と構えずに読めて良い。
2020/09/13
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