中庸、ときどきラディカル: 新近代主義者宣言
中庸、ときどきラディカル: 新近代主義者宣言 / 感想・レビュー
柳田
「文学者の教育改革案」を読む。いや、ぜんぶ読んだが。中等教育を充実させるべきだとか文学部は少数精鋭にするべきだとか、全くその通りだと思ったりする。どうも周囲の大学の先生方はあまり受験的な学力に関心をもっていなさそうなのだが、漢字が書けるとか英単語を知ってるとか、明治維新がいつなぜ起きたかとかそういうのはけっこう大事なのだと思うようになった。論理的な文章の読み書きを、というのは、小論文の添削とかできたらいいと思う。私は編入の予備校で何十枚添削してもらって本当に有難かった。特に人文系で文章が書けないとまずい。
2018/08/23
阿部義彦
図書館本。2002年、筑摩書房刊。文芸時評やジェンダー論に造詣の深い小谷野敦さんの断片的エッセイ。特にジェンダーとナショナリズムに関してはその辺の生い立ちとの関連も明らかにされて興味深く読みました。本人も自認する通りに天邪鬼故に立ち位置では苦労されている様ですが、同じ一人の学者でも、全否定はせずに、この考えには与しないが、この考察は素晴らしいなどと、多面的にバランスよく読み込むなどフラットな視線の方だた再認識。教育論(特に英語と国語)に関しては、なるほどという思いを強くする。
2023/07/16
モリータ
◆2002年刊。雑誌掲載+書き下ろしの文章を収録。坪内祐三の「文庫版『靖国』を読む」が読みたく思って買う。フェミニズム・買売春論などが主だが、「文学者の教育改革案」は、ここで論じられている問題は、今もそここで提起されたり実際に指導要領の変化などで進展しているように思えるものの(国語=文学・文化の教育と日本語=論理の教育の区別など)、この時間のかかり具合と私も含めた大学教員の状況(窮状と自分がどういう立場にあって就職や研究が保証されるのかという自省のあり方)に、暗い気持ちになるのは避けられない。
2019/09/21
スズツキ
色々言われている著者だが、題名で感じるものがあったので着手。批判ばかりで「ううむ」といった具合。
2015/02/18
ryo511
著者の基本スタイルは「因縁」。それがうまくはまれば膝を打つような議論が展開されるが、明後日の方向に向かうことも少なくない。B
2009/06/04
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