感じることば: 情緒をめぐる思考の実験
感じることば: 情緒をめぐる思考の実験 / 感想・レビュー
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『妻のトリセツ』で有名な黒川伊保子の2000年頃のエッセイ。AI研究の後、音相研究所に移るほど、ことばの音に対する鋭敏な感覚が読み取れる。男女関係に関わる情緒的な文章に乗ってくる科学的な裏付け。男性脳による空間的な構築、女性脳による時間的な積み上げ、音相解析によることばのイメージの評価など、良く練り上げられたエッセイだった。しかしほぼ全編、愛するひとか息子への愛の様相が入ってくる。情緒は深くなるが若干胃もたれ気味。途中からは、わかってて読んでいたが、少女漫画のようにほぼ愛オチなのが不思議だった。
2023/01/14
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