テーブルの上のファーブル
テーブルの上のファーブル / 感想・レビュー
れみ
テーブルの周りに色々な人が集まってテーブルの上にも色々なものが乗せられて…そこから次第に形づくられる一冊の本。現実と非現実を行ったり来たりするような不思議な感覚とありそうでなさそうな世界を想像しながら読むのが楽しい。冒頭の長ーい目次と「眠る電球」と「ゆっくり犬の冒険」と「猫の図書館」が好き。あと「吉田健一の「酒は旅の代用にならないという話」を読みながら考えたこと」もいいな。一度これくらい酔っ払ってみたい。
2017/02/23
コットン
今までの単行本を購入した方はご存じのもれなく付いてきたムーンシャイナー(月下密造通信)というリーフレットの豪華版的な本。紙の色を変えたり、文字の色を変えたり、おしゃれなデザインだったり著者の既刊タイトルから広がった世界を架空の本として作り上げたり、架空のタイトルと外観の装丁だけで見せたりと。例えば空中一回転書房から出ている『唐辛子千夜一夜奇譚』など。
2019/01/17
エンブレムT
洗練された胡散臭い本です(笑)読んでて、どこまでが本当でどこからがデマカセなのか、わかんないんですよ。テーマは『本が生まれるところ』です。・・・たぶん(笑)机上の空論から始まり・・・机上の写真が延々と続きます。置かれた本とか鉛筆とか切れた電球とかが・・・素敵に見えてくるというマジックがかかってます。岸本佐知子さんとフジモトマサルさんというピンポイントでツボなゲストも登場します。眺めて美しく、読んで「はい?」って裏返った声を発してしまう・・・あれ?これってエッセイ?小説?絵本?・・・は?雑誌なんですかー!?
2012/12/04
ユメ
クラフト・エヴィング商會のお二人が、昼の月の下テーブルに向かう。お供は黄金色のシェリー酒。まだ何も置かれていないテーブルの上で、思いつくままにアイデアを広げてゆく。その様子がそのままこの本になっている。後の作品の片鱗があちこちに見られてとても楽しい。この本は、いつものように、手品のように見たことのない物が生まれてくる愉しみも勿論あるが、お二人の創作に対する信念が滲み出ているのが味わい深い。「たぶん才能なんかより勇気の方がずっと大事です」何だかさり気なく背中を押してもらったようで、昼間の酒場、粋だった。
2015/01/06
あや
本屋さんでずっと探してきて、ようやく出会った一冊。 大人の為のおしゃれな雑誌という感じでした。ページをめくり聞き覚えのあるキーワードを見つけるだけで笑顔に。 読み終えるのが勿体なく、丁寧に丁寧に読みました。
2019/07/05
感想・レビューをもっと見る