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君と世界の戦いでは、世界に支援せよ

君と世界の戦いでは、世界に支援せよ

君と世界の戦いでは、世界に支援せよ

作家
加藤典洋
出版社
筑摩書房
発売日
1988-02-01
ISBN
9784480822390
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君と世界の戦いでは、世界に支援せよ / 感想・レビュー

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ころこ

大事なことほど、世界の声に耳を澄ませて、まずは自らの正当性を訴えてはいけない、という意味です。本論は島田雅彦の批評です。サヨクとアイロニカルに呼ぶ軽い薄い小説は、一旦、著者から拒絶されます。しかし、その痛切さは、内面(孤独)を信じられずに選択した大衆寄り (世界)の伝達のされ方に込められていたのではないかという読み直しが行なわれます。ひとには時として、世界がこのような形で現れることがあるのではないか。もはや自分ではない世界が。そのことを認めざるをえないというように。続く「批評を生きるということ」では、富岡

2019/04/07

とりもり

前半の島田雅彦論や村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を巡る論評などが面白かった。特に「世界の終わり」と安部公房の近似性を語る辺りとか。正直、本書の評論が執筆された80年代半ばの空気感を理解していないと正確に趣旨を読み取れない気がするものの、これだけの思想を解説してくれる評論があるというのは幸せなことかと。現在ではこうした硬派な評論を見受けることが少なくなっており、思想の先細りを懸念してしまう。いろんなことを考えさせられた一冊。★★★☆☆

2020/11/08

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